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人狼物語 三日月国

98 【身内】狂花監獄BarreNwort【R18G】


【墓】 新人看守 ダビー

>>だれか、こえをひろってくれるひと

「……誰、か。誰か」

 声だってもうまともに出ない。それでも、出入り口にいる誰かに届いてほしいと願いながら血の気の引いた唇を震わせる。

「アマノを、頼む」

 囚人を管理するのは、看守の務めだ。役割は全うしなければならない。それだけだった。
 そうでなくてもこの囚人は色んな者と知り合いだろうから、きっと誰かが助けてくれるだろうけど。

 あとは……あとは、何が必要なのだったか。

 視界が暗い。やり残したことがあるなら、やらなければならないのに。
 かすみ始めた意識ではまだ思考できている、でいているような気がしていたけれど。

 新人看守の体はもう、血の海に沈んでいた。
(+56) 2021/10/12(Tue) 13:43:21