【墓】 高野 景斗[ 明日が早い。そう言われた日に 零した声は、自分でも聞いたことがないほど 甘く。 余裕を剥ぎ取られて、空っぽになった自分に 愛される素養があるとは思えなくて。 愛情の試し方なんて知らないから、 許されるかぎり、愛を盾に、責め立てて。 ] だめ?でもこっちは嬉しそうだよ。 ぎゅうぎゅう俺の指食べて。 もっと、って言ってる。 [ 心の何処かで、可哀想に思う日もあった。 仕事終わって、恋人と会ってるのに、 泣くまで追い立てられて。何も悪いことなんて していないのに。 ――それでも拒めないくらい、俺のこと 好きなの。 ] (+71) 2023/03/26(Sun) 16:26:53 |