【墓】 蒐集家 テンガン>>203 ナフ 咄嗟に軌道をずらそう、と思っても流石に間に合わない。 刺した後で体の内側へ切り進もうと多少動かそうとするが、僅かに傷を広げただけだっただろう。それも動く内に折れ、刺さったままになるか。 「負傷を恐れない人間は本当に、厄介だ」 己の体がバランスを崩し、骨が軋むのを感じれば、すぐに銃を手放した。 床に倒れた頃には、ろくに動かせる箇所は残っていなかった。 よって、てのひらをあなたに見せながら。 「 降参。 残念だが」あなたの傷を眺めて、負わせた傷があってもこれではな、と分かりやすく溜息をついた。 あなたの頭に触れられるならその光の正体も分かるのに、という気持ちも込めて。 「……"次回作"に期待してくれ」 (+98) 2022/02/26(Sat) 19:58:44 |