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人狼物語 三日月国

167 【R18G】海辺のフチラータ【身内】


【神】 花で語るは ソニー

【アルバアジト】>>G36 >>G37
「オレもまあ新しいことてのは、それくらいしかないかな……
 アベラルド、アンタ自身も気をつけてほしい。アンタは遣り手だから。
 価値のある人間ほど潰して、価値のない人間をうろたえさせれば瓦解するのは早い……」

多少なりとも感情の色は見せようとも、こうしてこの場にある彼の姿は頼もしい。
小柄な男からするとだいぶん高い位置にある顔を見やる目には、
なるべく的確な意見を言おうとするのと同じくらい、身を案じるような色もあった。

「身内にいる可能性を考えるのと、疑いを持つのは少し違う。
 先入観で動いちゃダメだ。それを冗長する手を追加で打ってくるかもしれない。
 まんまと同士討ちさせられないためには……お互いを見張るしか無い。

 なるべくいつもより顔を合わせて、普段の様子にも気を配ろう。
 相手が黒なら怪しい動きも見えるだろうし、白なら互いを守るにつながる」

彼女からの報告を聞いて方針を固める。もし勘が当たっても下手人はその中にはいないだろう。
そうしたなら事態が収集するまで、荒らすだけ荒らして証拠は残されないかもしれない。
掃除をしながらに答える彼女と一瞬交錯した視線は、頷きを伴った。
安心しろなんて言葉で言うのは簡単だが、事態は複雑だ。されど自分たちは、家族だ。
報告を終えてサッサと部屋を去ろうとする彼を視線で追って、消える前にふと。

「けれど、そう。どちらにせよこの機会に、
 上はアンタを幹部に召し上げるつもりだと思うよ、アベラルド」

年功序列を打ち破るような一手なんてのは、よほどに破茶滅茶な功績を立てなければ無理だ。
十近く年上の相手が、自分が知らない時代に積み上げたものは見た目よりきっと大きいものだろう。
変わらないふうに振る舞い、そうあろうとする貴方の背中を見送って。
もう少し周りの意見を聞くのに、メイドマンはこの場に残るつもりだ。
(G38) redhaguki 2022/08/10(Wed) 21:02:22