【神】 花守>>G43 添木 家から少し離れたところで原付きを降りて静かに手で押して敷地に入る。 音で自分の存在を知らせない為の技術、よくこれを使って夜中に抜け出してみたり、門限を破ったことを悟られないようにしたり、バレて怒られるたび洗練されていった技術。 あなた祖母がいた頃は黙って上がりこむ時によくしてた。 原付を塀の影に隠して、ごく当たり前のように玄関から進入する。 荷物を置いてひと通り家主を探してみるもどうやら居ないようで。 「行くって言ったのに、居ないなんてどう言うことよ」 それでも綺麗に掃除されているという事は反故にされている訳では無いらしいと、そう結論付けて夕飯の支度に取り掛かるだろう。 とは言っても独り暮らしのリソースを勉学に費やしていた彼女が凝ったものを作れる訳がなく、ごく普通のカレーになるのだが。 (G48) 2021/08/13(Fri) 22:45:51 |