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人狼物語 三日月国

150 【R18G】偽曲『主よ、人の望みの喜びよ』【身内】


【置】 猶大 ロク

ーーーー顔合わせに数刻遅れて会議室に向かう廊下。
単独行動であることに加えてまともに連絡も取り合っていないロクは、人が減っているだとか、銃声だとか、異変らしき事実にようやっと現実味を覚え始めていた。

ドロドロに溶けた人間だったらしいモノを踏みつけると、不快な粘着質な音を立てて散った。
無意識にシャットアウトした施設に蔓延する臭気も情報を得ようと意識した途端に吐き気を催しそうになる。
濃厚な血と腐敗した肉の絡みあったオブジェが放つそれは探さずとも至る所で目に入る。

「あ〜……メンドクサ。
 こんなトコで死ンだ奴らはさぞかしお可哀想に。まぁでも?人間辞めちゃったら俗世の苦しみから解放されるのかね」

それはまるで神の齎す救済のように。
心から人が望んだ解脱のかたちなのかもしれない。

「アイツ、欲望に忠実だったからなぁ……昨日も会議室に来てなかったし、こうなると死んでる方がまだマシかもな」

もしそうだとしたら。
どうもしないのか。どうにかしたいのか。
考えるのも面倒だった。
(L3) shionsou 2022/06/07(Tue) 12:46:41
公開: 2022/06/07(Tue) 12:50:00