12:13:18

人狼物語 三日月国

150 【R18G】偽曲『主よ、人の望みの喜びよ』【身内】


【置】 氷肌玉骨を手に ナオアキ

>>L2 ヌイバリ

 指定場所は独房のひとつだった。

 ここにはもう何もないと分かり切っている。
 一部は崩れた瓦礫なんかが危ないから、
 改めて近寄る理由の方がない所。

 怪物が出た後の場所のようで、ひしゃげたドアは開きっ放し。
 それでも明かりのついていない独房内はすぐには見通せない。

 あなたはスイッチのあるだろう場所に手を伸ばす。
 かちかち、明かりが点くことはなく、むなしく音が響くだけだった。

「──伊縫サン?」

 声は背後──つまり独房内でなく通路側からした。
 振り返ったあなたは奈尾の姿を認める。
 先と変わらないその顔を見るに、何か問題があったわけではなさそうだ。

 ──が、彼の着衣はどうしてか入院着で。 

 疑問を持つまでに至ったか至らなかったか、それくらい一瞬の後、
 あなたはカッと焼けるような熱を腹に感じる。
 それはすぐに痛みに変わった。

 片腕で背中を支えられ、抱き寄せられると同時に、痛みを感じる箇所は広がる。

──あなたの腹には、刃物が刺し入れられていた 
  
(L3) 2022/06/04(Sat) 1:04:39
公開: 2022/06/04(Sat) 1:05:00