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人狼物語 三日月国

162 【身内】奇矯の森【R18G】


【人】 命灯癒光 リーディエ

>>-11 兄様達
「……えぇ、喉が渇いて。…お願いします」
この言葉は嘘ではない。
だからきっと、大丈夫。


走っていくノルの様子を見つめ、震える吐息を零す。
もし、もしも。本当にそうなら……?


「………どうしたら、いいの」

止まらない歯車の動きを止めるには……。

『………リディは』『ひとごろしじゃないわよね?』
『みんな、ひとごろしに……なっちゃうのかしら』


分からない。そうとしか、言いようがなくて。
動揺を隠すように深呼吸して、羽織っていたカーディガンを布の上に。

ふと、視界の端に誰かが映る。

「………ベリー兄様、」
あの夜からあまり姿を見かけなかった、大切な人。

見えた表情が何だか怖くて。聞こえる声色が恐くて。
笑顔で誤魔化して、ノルの帰りを待つ。

フィルの事とか、手紙の事とか。今の状況を軽く、説明しながら。


そうして少しすれば、ノルは水を手に戻ってくるのだろう。
ノルのお願い通り、考え通り。リディはまだ、ここに居た。

貴方ノルが秘密を共有する、大切な 大切な兄とともに。
(0) 2022/07/24(Sun) 22:22:58