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人狼物語 三日月国

162 【身内】奇矯の森【R18G】


【人】 命灯癒光 リーディエ

>>1 兄様達
ハグベリーに状況の説明を終える頃。
戻ってきたノルに視線を向け、軽く頭を下げる。

「…ありがとうございます」
どちらと、選択肢を受けたから迷わずに水に手を伸ばし。

受け取った後、すぐにコップの縁に口につけ、傾けた。
慣れない作業と緊張が喉の乾きを齎す。


飛びつく様子には、きっと驚いていた。
でも表情に変わりはなく、あくまで冷静に見える形で。

抱くべきではない違和感と、羨望。

自ら望んでいても、兄達は悲しむばかりで。


喉を潤した後は、
そちらを見ないように
スコップに手を伸ばす。
事が起こる前に甘えられたら、違っていた?


最期まで触れない事が、正しかったのだろうか。


「…私、戻りますね」
まだまだ不完全な穴を指さし、2人はゆっくりして下さいと伝えて。

もうすっかり傷だらけの手と、土で汚れた体に小さく笑いが零れた。

でも、手を止めている暇はないから。
もう一度掘り始めようとする。

声がかかれば、動きを止めるかもしれないが。
(2) 2022/07/25(Mon) 2:20:56