>>+3 >>+4 弓日向
いつか見た決意を宿した瞳のように、真っ直ぐに、一直線に。
迫り来る勢いに、ほんの少し気圧されて。
それでも確かに視界に入ったものを見逃さなかった。
「…………ッ、…」
一瞬の集中の後、短く鋭く、残響を耳に残す破裂音。
結晶とも血飛沫とも、或いは肉の破片ともつかないような
ただただ赤いものが瞬時に飛散して、
もしかすると、硬い破片が幾らか自分も傷付けたかもしれない。
それはなるべくしてそうなる事だから。
西へ、太陽の沈む方角へ。
陽が傾いて、日向が翳る。
いつかまた陽が昇るその時まで。