【人】 遊蕩 ディルク>>6 エミール 「無愛想だから嫌われるって訳でもないでしょ。 僕みたいな人間こそそちら側だよ」 子供や動物は鋭い。故に貴方が優しい人間と気づける訳だ。 素直さも、気付く力も、人全てに備わるものではない。 それが貴方という人間の良さの一部なのだろう。 返事を待つ間、すっかり空になった手元の飲み物の缶を握り、 意味もなく音を鳴らす。 「……そっか、まぁ」「難しいよね、納得のいく答えって」 互いの事情は知らない。互いの思いは知らない。 ただ、似ているのかもしれないと感じることは出来た。 「選択には後悔が付き物だ。…見つかるといいね、答え」 「僕は、………そういうの、苦手だからさ」 (7) 2024/02/12(Mon) 7:42:05 |