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人狼物語 三日月国

167 【R18G】海辺のフチラータ【身内】


【人】 piacere ラウラ

【マウロの部屋】 >>10 リカルド様

語るリカルド様を見つめながら、ラウラはやはり皆様を羨ましいと思いました。
その言葉はたった一人に告げたのみで、この場では口にしませんが。


「…ツィオ様は、……確かに 軽薄に見えます、が。
それだけでは無いのだと、…見ていて 感じます、から」

幼馴染の貴方達を理解出来るなどと思わない。
それでも見てきたものがある。
菫色は今までだってずっと、貴方達を映してきたのだから。

あっさりと渡された写真立てを片手で受け取り、大切そうに胸に抱いてほんの少しだけ微笑む。
それは
いつものように
作られたものではなくて、ラウラ本人の心からの笑み……だったのかもしれない。

「…必ず、マウロ様にお返し致します。
……リカルド様、ありがとう ございます」

続く話の頃にはいつも通りの表情で、けれど実は驚いている。
あの方が自分宛に何かを残すのだろうか、とか。

何が書かれているのか、とか。とにかく気になって。
そろそろ問題ないだろうかと冷やしている手に視線を向け水を止め。

懐から取り出したハンカチで手を拭いて、チラリと貴方を見上げた。
ついで手のひらを見せるのはきっと、もう大丈夫だという女なりの意思表示。

それからサイドテーブル近くに早足で向かい、そこに置かれた便箋に手を伸ばして──ラウラは、動きを止めた。
(13) sinorit 2022/08/18(Thu) 12:10:26