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人狼物語 三日月国

162 【身内】奇矯の森【R18G】


【人】 命灯癒光 リーディエ


罪の中で、生きて欲しかった。苦しくても、悲しくても。
誰かが許さないことも大切だと、そう思ったの。
許さないことも、許されないことと同じくらい……。


問い返された言葉には、口を閉ざしたまま
今直ぐに
答えを返さない。

土をかけてあげなくては。不意にあげた視線が、続くノルの言葉と重なる。
仲良くなりたかった。………そんなの、


「私、だっ………て、……ッ」
少し、身構えてしまった。飛び込むようにこちらへ向かうノルに。

でも、
触れたかった。ずっと。…ずっと。

許せなくても、きっとこの時は……やりたいことが同じだった。
光が舞う。触れた者を癒す光が。気力、体力。怪我に病等、多くを癒せる リディの異能。
命を対価に、誰かを癒す奇跡を起こす 残酷で優しきもの。


腕の中の温かな貴方が嬉しくて。でも、複雑で。迷うように──口を開く。

「話すのが嫌なら……今此処に 貴方を連れてきていませんから」
1人でいいと断ることも出来たはずなのに。

そうはせずにいたのは、きっと話がしたかった。
壊れたものは戻せないけど、言いたいことが沢山あったから。

笑みを浮かべ、抱きしめ返すことなくさ迷わせていた腕をノルの背に回す。
体が痛くて、辛くて。苦しいけど──触れられることは幸福だ。
ノルが隠し持つ
ナイフ
の存在には……気付けない。
(13) 2022/07/26(Tue) 7:31:07