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人狼物語 三日月国

99 【身内】不平等倫理のグレイコード【R18G】


【人】 愛玩用 エマ

>>12 >>13 第四階層

「人が死ぬところを見たことがありますか? いえ、愚問でしたね。
 あって当然、あるはずだ。ならば貴方は、その醜さを知っていると思う。
 いえ、綺麗にするから、とか、綺麗に死んだから、とかではないんですよ。

 貴方もグレイならば、自分が廃棄される姿を想ったことがあるでしょう。
 もの言わぬ鈍らに成り果てた意識のない抜け殻は、果たして自分のものなのでしょうか。
 いいやそうあるはずだ。魂が無くとも、この体は自分のものだ。
 それが――手の届かないものになるのは、恐ろしくて、醜い。見られたくない。
 そしてそれを、大事なものが見ている光景もまた。私は、見たくないのです。

 ええ、それが貴方に肯定されるのならば。それ以上の幸いはないかもしれないですね」

自身の在り方。自身にとって必要だった事。一人の男の狂乱じみた奔走の理由。
どうしてこんなことをするのか。例えば問われたのならば。
それこそが答えになるだろう。誰に理解されなくとも、今は無駄な足掻きであっても。
このゲームを長引かせるため、それを理由としたたった一つの原動力だ。
未だ、銃口は下げられない。望みが絶たれたのなら行うことはただ一つ。
最早運命を受け入れて、主の元へ帰る、それだけだ。

「言っているではないですか、何度も、何度でも。
 私にも貴方にも最早猶予足るものはなく、終わりの時を待つのみ。
 望むことはただ一つ。貴方と話すこと。
 強いて付け足すならば、それを聞いた上で他にそれを教えず、帰してほしい。

 私の不利になるようなことは証言せず。どうか、ゆっくり過ごさせてはくれませんか?」
(15) 2021/10/11(Mon) 18:51:38