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人狼物語 三日月国

167 【R18G】海辺のフチラータ【身内】


【人】 piacere ラウラ

【マウロの部屋】 >>16 リカルド様

便箋に書かれているのは、仕事に対するメモ──アドバイスで。
床に転がるいくつかは書き損じたものなのだろうかと察せられる。
どうしてこんなものを?答えは……答え、は。


──便箋に小さな雫の跡が作られた。
視界が滲む。


「……、っ」

己の感情に理解が追いつかず、口の端から震える吐息が漏れる。
それらが自身が零したものだと言うことさえも、信じられなくて。

近くにいる貴方に気付かれないように、
また
乱れてしまった呼吸を整えるために深く息を吸う。
はく と口を動かす様は餌を求める魚のようで、何だか滑稽にも見える。

写真立てを握る力は僅かに強まり、1度落ちた雫は止められない。
顔を歪めることなく落ちていく涙は、本当に女の意思ではないように思えてしまうが……。

ゆっくりと、背が丸くなる。肩が震えることも抑えられない。
それから少しして、カタンッ と音を立てて写真立てがサイドテーブルに置かれた。

女は、……ラウラは──────。
(17) sinorit 2022/08/18(Thu) 17:49:34