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人狼物語 三日月国

216 【半突発R-18】Magic school『Camelot』【飛び入り募集】


【人】 天狗 ヨシツネ

―かつての話 キャメロットのどこか―

その日は、ひどく無茶をしてしまった。
明らかに身の丈に合わない魔獣討伐を引き受けて、結果として精気の殆どを使い果たしてしまった。
学院に戻るのもやっとの有様で、寮に戻る前に倒れ込んでしまう程だった。

「…かふっ…ひゅー…」


肺が痛んで、息をするのも苦しい。
意識が朦朧として、視界が明滅する。
助けて欲しい。
誰でもいい、ほんの少しでも精気を分けて貰えれば。

そんな時に、ふと。
飢えた嗅覚が、濃い精気を嗅ぎつけた。
しかも、精気の元はこちらに近づいてくる。
「ソレ」は何かを言っていただろうか。
「ソレ」は手を差し伸べてくれたのではなかったか。
「ソレ」は、もしかして、僕を心配してくれた生徒の一人ではなかったか。

そんな当たり前の事も考えつかないまま、僕は「ソレ」を捕えて、押し倒した。

「精気…早く…。」


うわ言のように呟いて、「ソレ」の唇に僕の唇を重ねる。
「ソレ」から精気を吸い取って、同時に我を忘れてしまう程の強い快楽を与えて、より多くの精気を引き出す為に、「ソレ」の気を操って。
(18) eve 2023/06/20(Tue) 18:09:50