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人狼物語 三日月国

167 【R18G】海辺のフチラータ【身内】


【人】 誰も殺さなくていい レヴィア

>>21 ストレガ

猫が好きだった。
死を悟り、誰もいない場所に消えるその生き物が好きだった。
死を見るのが嫌いだった。
どうしようもなく悲しくて、泣きそうになってしまうから。
だから、猫が好きだった。

猫のようになりたい、と誰かに言った。
死んだ時、どこへでも消えて、無くなって。
誰も悲しませないように、そんな生き物になりたかった。




女は、店の中にて。
2匹の猫を抱いたままの体勢で、そこに居た。
猫になれなかったのか、ならなかったのか。
烏はまだ来てないのか、置いてあるだけか。
何もかもわかることはないけれど、ただ。
女がそこに居る事だけが、確かだった。

店は散々な状況だった。
撃ち抜かれて止まる時計、割れたランプ。
壁も窓も、扉だって傷だらけ。
激しい戦闘が行われたのだろうことが分かる。

女は、無防備に眠るような顔で。
横たわっている。
(22) 2022/08/26(Fri) 17:38:52