11:49:28

人狼物語 三日月国

167 【R18G】海辺のフチラータ【身内】


【人】 プレイスユアベット ヴィオレッタ

>>21 ソニー

注文が届くまでの退屈を紛らわせようと
スマホを取り出した――直後。
こちら側へ席を詰める青年と、かかる声。
少し眠たそうな眼をそちらに顔を向ける。

ひとつふたつの瞬きは驚きから。
みっつめの瞬きは気持ちの切り替えに。
眠たげだった瞳は緩やかに細められ
見慣れた微笑へと変わっていく。

「ごきげんよう、お客様。
 こんなところでお会いするなんて偶然ですね。

 えぇ、今日は仕事の後です。眠る前に一杯だけ、と思って。
 よろしければお仕事の羽根休みの間だけ、
 ご一緒くださいますか?」

わずかに肩を竦ませ眉を下げ、尋ね返す。
ほめ言葉には照れくさそうな微笑で答えて。

「お客様が増えますからね。
 外からのお客様もそうですけれど、
 祭りで覚めない興奮をそのままにいらっしゃる方々も」

大変ありがたいことです、そう呟き
暇つぶし相手にしようとしていたスマホをテーブルに置く。

言外に含まれた意図は、気づかないふりをして。
(23) 968. 2022/08/09(Tue) 9:41:36