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人狼物語 三日月国

167 【R18G】海辺のフチラータ【身内】


【人】 高らかに、あなたの元へ届け ストレガ

>>22 レヴィア
「よう、Piccolina.おちびちゃん

女は、それらをすべて見て。
見た上で、軽く手をあげてそう言った。
軽い挨拶を、いつものように。

それから眠る姿の隣に行って、散らばる木くずや、
ガラス片なんかを軽く足で払って。
重い荷物を下ろすと、女の隣にあぐらをかいて座り込んだ。

「はあ。おかえりが言えなくて残念だよ」
「……なあ、寝ながらでいいから聞いてくれよ」
「ちゃあんと、あんたの仇は討っといた」
「それもとびっきりの方法でね」
「それに、吹っ飛ばした分だけよく聞こえたろ?」
「弔いの鐘って奴。いい音だったと思うんだ」
「まあ、あんたのグラスハープには負けるけどさ」

返事もない、他愛のない話。
傷だらけの店をぼんやりと眺めながら、
笑い交じりにぽつぽつと落としていく。


魔女は、猫が好きだった。
可愛い顔して、人を寄せ付けず、かと思えば寄ってきて。
自由そうで、不自由で、その癖時々凶暴な、ワガママな奴。
まるでどっかの誰かみたいだ。
そんなやつが、魔女は好きだった。
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(23) 2022/08/26(Fri) 18:50:55