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人狼物語 三日月国

167 【R18G】海辺のフチラータ【身内】


【人】 高らかに、あなたの元へ届け ストレガ

>>23
女は、眠り姫へと手を伸ばす。その髪を軽く撫でてやる。

「……。ああ、そうだ。時計塔、吹っ飛ばしちゃったからさ。
 あたいここに住む事にしたから。いいだろ?
 これなら毎日、借りに来ることが出来るじゃんか」

勝手な事を口にして、髪を撫でていた手を離し、
抱かれた猫の片方、くたくたになった黒猫の頬を突く。
くにゃりと曲がった顔は、首を傾げるようだった。

「でもさあ、あんたは……あんたはさ、
 いつまでもここにいる訳にもいかないだろ?
 それにハエなんかたかってるの見たら、
 あたいがまた住処を吹っ飛ばしちまいそうだし。
 ……だからさあ、提案なんだけど」

そう言って、抱かれた猫の内、幾らかしゃんとした
白い猫を腕の中から抜け出させてやる。

「あたいがこの子、借りていくよ。
 で、あんたにはその子、貸したままにしとく。
 それでさあ……いつかまた会う時が来たら、
 お互いの猫を返すってのは、どうよ?」

名案だろ?なんて微笑んで、返事もないのに様子を窺った。
(24) shell_memoria 2022/08/26(Fri) 19:01:00