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人狼物語 三日月国

167 【R18G】海辺のフチラータ【身内】


【人】 誰も殺さなくていい レヴィア

>>24 ストレガ

そんな声が聞こえてくるわけもない。
死体は何の音も立てない。
もう口から冷たい言葉を吐くことも。
細い指先がグラスを撫でる事もない。
何もかもが終わってしまった、ただの肉の塊。
もう少しすれば死の匂いが強くなり、やがて腐り。
きっと見るに耐えない姿になっていく。

黒猫を、胸に近い側に。
白猫を、その一つ外側に。
そうやって抱きかかえていたから、死後に固まる腕の中、
黒猫の方は随分ぎゅぅ、と抱きしめられていた。
まるで離さないとでもいうような、いいやきっと、
それはただの現象でしかなく、そこに意味などないのだけれど。
それでも何となくそう思えるような、抱きしめ方で。

白猫は、すんなりと取れる。
黒いリボンが一つ増えている。
女の頭のリボンが一つ減っているのも、貴方にはきっとすぐわかる。
足の付け根には拙い刺繍。
L..v...と、少しぐちゃっとした文字のようなもの。
殺すだけの女の手では、針子の才能はなかったようで。
手袋の取れた指、何度か針の刺さったような傷がその証拠。

背中にも、目立たない縫い目がある。
中に何かを入れて、また閉じたのか。
やはり拙いそれは、糸を切ればすぐに開いてしまうような
縫合だったけれど。
(26) arenda 2022/08/26(Fri) 19:24:18