![]() | 【人】 門を潜り ダヴィード>>26 イレネオ 「少し迷いましたけれど。 自分の中での一番を避けるのも違うなと思いまして……」 もし仮に貴方の口に合わなければ、他の店が一番のお気に入りに変わり、次回はそこに行きましょうと言ったことだろう。その程度に取り繕うことは出来たが、そうはならなかったので問題にもならなかった。 「しっかりチェックしていらっしゃる。 甘いものも美味しいですよ、保証します」 味覚が合うというのはなんだか形容し難い嬉しさがある。 少なくともこの食事を提供したのは自分ではないのに、なんだか誇らしくもなるから不思議なものだ。 「ええ。少しだけ待っていてもらえますか? すぐ戻ってきますから」 #商店街 (32) 2023/09/12(Tue) 7:43:01 |