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人狼物語 三日月国

167 【R18G】海辺のフチラータ【身内】


【人】 高らかに、あなたの元へ届け ストレガ

>>27 >>28 >>29 唯一人の貴女

そうして、ぼさついて広がった髪を後ろでひとまとめ。
根元をきゅっと、黒いリボンで結わえて。

Ti voglio bene, Levia.
次に会うのを楽しみに待ってなよ、レヴィア


呟くと、物言わぬあなたの、額に唇を落とした。
少しだけ長く、別れを惜しむように。
やがて離れて、最後にもう一度だけ髪を、そして頬を撫でて。

「……やれやれ、最後に一仕事だけしなきゃ」

鞄を探ると、取り出したのは針と糸。
黒い猫には白い糸を。抱かせたままに、縫い付ける。
友達が縫った所と同じ場所に、『Strega』と。

白い猫には、黒い糸を。背中を敢えて、
はじめと同じように少し緩めに縫い合わせ。
友達の名前は、そのままに。これが、一番いい形だから。

「出来た。……なあ、次に会うのは随分先になるからさ。
 そん時はレヴィアの顔、驚きと喜びで
 ふにゃふにゃにさせてやるからな?
 ……おやすみ、唯一人の貴女」

そう告げて、……一旦。この場を去るだろう。
一枚、烏達に向けて。「ぬいぐるみと一緒に、頼む」と添えて。
(33) shell_memoria 2022/08/26(Fri) 22:00:43