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人狼物語 三日月国

167 【R18G】海辺のフチラータ【身内】


【人】 鳥葬 コルヴォ

【港の埠頭】 >>35 フィオレロ

Il cane morde sempre lo straccione  弱者はいつだって不幸になるものだ  .」

靴底が立てる音、どこか軽薄さを感じさせる声色。
不意に聞こえたそれに視線を向けもせず、
紫煙を吐き出すついでに、明後日の方へ言葉を放った。

「そう言うあんたはどうなんですか、フィオレロさん・・・・・・・?」

問いが指すものは、忍耐か、はたまた"父"への愛か。
そう問い掛けると同時に、漸くそちらに顔を向けて。
浮かべる表情は、実に冷笑主義的なニュアンスのもの。

「何もかも、日毎夜毎変わっていくってのに
 息苦しさと、堅苦しい決まり事だけは変わりやしない。
 規律だ何だと、必要な事なのはわかっていますけどね」

趣向を変えた煙には、今更何を言う事も無く。
形ばかりに返るのは、心にもない言葉だけ。

ボスの死によって変わったのは、この掃除屋も例外ではない。
以前は少なくとも、今よりは他人行儀ではなかった。
皮肉交じりを身内に向ける事だって、滅多にある事ではなかった。


「あそこにあの人が居たら、何て言ったでしょうね?
 もしも身内の裏切りを疑るあまり、内部崩壊でもしたら?……
 ──それしきで終いなら、その程度のタマだったって事だ。
 そんなところじゃあないかと、俺は思いますけどね…」
(40) unforg00 2022/08/10(Wed) 0:06:58