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人狼物語 三日月国

167 【R18G】海辺のフチラータ【身内】


【人】 piacere ラウラ

【どこかのバー】 >>40 ツィオ様

貴方が頼んだ酒を上司が嫌いなことは、きっと知らない。
知っていたとして、それを咎めることもない。

貴方がどうしてそれを選んだか、その意味だけは思案してみたり。
答えは勿論、貴方の口からでしか知れないのだけれど。

届いたグラスに手を伸ばし、口元へと運ぶ。
甘いカクテルは今の気分に合うかと問われれば少し異なるが、悪くは無いものだと感じている。

「……ラウラは、…フィオレロ様とご一緒して以来 です。
………また、機会があれば。…なんて、残していくのです」

明日に己の命がどうなるか、そうしたことは分からない。
だから確かな約束ではなく、"機会があれば"などと口にするのだろう。

それから少し迷うようにして、続け。

「…この前の……質問、ですが。
答えを 見つける前に、あの会議がありました……ので、」

解のない問いの中で随分と迷子になっていた。
だからだろうか。余計に胸の痛みが強くて、苦しくなった。

今に答えを出しても意味の無いものだとして、それでも口にしようと考えたのは涙を流したあの日に気付いたことがあったから。
(42) sinorit 2022/08/20(Sat) 0:06:57