[わたしが不安げな瞳を彼女に向けたのと、
ずいぶんと懐かしく思える声がわたしを呼んだのは、
どちらが先だっただろうか
わからなかったけれど、弾かれた様にその声の方へと顔をむけたわたしは、
視界の隅で、彼女が小箱を取り出す様を捉えていた
>>0:523そちらへ再び視線を戻す余裕はなく、なにかが動いた気配だけを感じて]
……
エアリス……
……
きっと……
また
[暗にまた戻ると、きっと戻ってしまうと告げて
柔らかな淡い光を手に
-白露は気付いていなかったとしても-
握って
温かな声のもとへ、爪先を向けたのだった*]