【人】 魔導騎士 テンガン・カルシャック「いや、…………ミン、………無意識は良くない」 彼女を大切に思うからこそ、離れようとしたけれど それが逆効果になったのか、彼女が引き寄せるように 腕を掴んで、見つめてきて、彼を足止めする。>>12 何かが、割れていく音がする。 彼女を宥めるような声で呟けば、次の瞬間。 彼の腕ではない何かがぬるりと彼女の腹部、両腕、 更には両脚に絡み付いて彼女を拘束する。 「俺、好きって言ったよね。 つまりはミンのこと異性としてみてるってこと、 理解した上で……抱きついたってことは? 意識してくれてるなら、 手を握るまでならまだ我慢できても、 雨に濡れた君のことを我慢できるほど、 胆力はもうないってこと、わかってくれる?」 彼女から離れられるなら、 優しい声で教えるように彼女の顔を見て、 視線を合わせるために腰を下げ、 困ったような眉を見せながら囁いた。 嫌われてもおかしくないな、と 思いながらももうこれは止められない。* (51) 2022/05/23(Mon) 13:24:34 |