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人狼物語 三日月国

167 【R18G】海辺のフチラータ【身内】


【人】 piacere ラウラ

【路地裏】 >>65 リカルド様

「………、……申し訳、ございません」

深くため息を付く貴方を見て、出てくる言葉は謝罪のみ。
己の傷よりも、他者に迷惑をかけてしまうことの方が重大だ。
寧ろ傷のことなどこれっぽっちも気にもとめていないのだから。


「…………煙の、…匂いがするのです。マウロ様のお側に、いると。
……ですが、それももう 消えて、しまって。…落ち着か、なくて」

火をつけたものの、好んで手をつけることがなかったそれを上手く吸うことなど出来ず。
煙だけが漂うように周囲に浮いていた。動けなくなったのは、そこからだ。

己よりも遥かに長く傍にいた貴方
に迷惑をかけるべきではないとそう思考するのに。
そんな考えに反して思わず零してしまった本音に、表情に変化はなくともそれなりに驚いていた。

そうした中での提案だったものだから、思わずといった形で瞳を揺らす。
慕う者はもう居ないのだと認めたくなかったから、そこには近寄らずにいた。近寄れずにいた。

開いた手のひらをまた握りこんでしまうくらいには、動揺の色が見えているだろう。
それでも素直に頷くのは性分か。何を言えばいいか迷ってしまったからそれに留めるのみで、迷い子のように貴方の次の言葉を待ち目を見つめている。
(66) 2022/08/17(Wed) 5:34:20