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人狼物語 三日月国

140 【身内】魔法使いの弟子と失われた叡智


【人】 蒼鉛の魔術師 ヴィスマルト

 
[家事は多少おざなりになっていても、
仕事については、真面目に取り組んで来たつもりだ。
筆不精の自覚もあるが、私だって、
用があればペンくらいとる。

心配の必要はないだろうが。
私も手紙をしたためた。
薬の調合に必要な条件を考えれば、
向かう先はあそこだろうと
頭に思い描いた地図から、一つの名前を拾い上げて。
紙に記すのは、落ち合う場所と、大体の日時など。
それから 
よろしく頼みます
 と
一言書き添えた、簡潔な手紙を出した。

こちらに秘匿事項はないものの、
連絡事項は速やかに。そう思って封をした、
蒼鉛の酸化膜による虹色も、己の魔法も。
アガーテ様とは並ぶべくもないが、
私の手によるものだという事は
あの方ならわかってくれるだろう。

         あのひとは、今頃。
         不肖の弟子と組む事に、
         何を思っているのだろうか。]**
 
(67) chiyo 2022/03/27(Sun) 6:02:24