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人狼物語 三日月国

69 【R18RP】乾いた風の向こうへ


【人】 宵闇 ヴェレス

[ 女性の身支度は慣れていない為多少手間取る。裾のドレープがきいたワンピースに袖を通すが、膝下で布が揺れ、下肢に風が通る感触が落ち着かない。
 化粧と言っても、軽く肌に粉をはたき、目元や唇に色を乗せる程度だ。

 それでも支度の終わった自分を見て、彼が満悦そうに笑うので>>53、それなりに甲斐はあったのかと思う。

 出掛けて見たが、王宮まで足を伸ばすつもりは彼はないらしい。夜明けまであまり時間がない為か。
 今は宿として使っていても、元は由緒があるのだろう古城であるから、華美とまではいかないが、中庭は充分鑑賞に耐えられるだけ整えられ、散策路が整備されている。

 また、外から城を見上げれば複雑な空中回廊と、独特の窓枠の意匠や、装飾として飾られた色彩々のパネルが美しい。]

 城の中なら、陽もあまり射さないし大丈夫かも。

[ 陽が高くなれば城の中を見て回るのもよいかもしれない。
 散策路を一周りし、元の場所へと戻ってくれば挽きたてのコーヒーの香りが迎えた。カフェがもう開いていたのだ。朝食も提供する為か、随分と早い時間から開店している。
 同じ宿の泊り客だろうか、既に席に着く姿もあった。

 木陰が陽射しを遮るテラスの片隅に席を取る。乾燥した土地柄だが、元のこの城の主の趣味か緑が多く、朝露の為空気も幾らか湿り気を帯びている。

 コーヒーサイフォンとは別に、露店の様に様々な果物が盛られている一角がある。好きな果実を選ぶとその場で絞りジュースにしてくれるそうだ。]**
(67) 2021/04/21(Wed) 23:03:41