【人】 知情意 アマノ>>+25ダビー 警戒すべき刀身が崩れたその瞬間、男は生じた霧の中に消えて行った男の気配を追おうと耳を澄ませた。 ほんの一瞬たりとも気を抜けぬ相手が友人の支援も受けているのだ、きっと彼の行動範囲は地上だけに留まらない。 そして、ガラスの割れる音を聞いた瞬間に、男はそちらから飛んでくる状況での弾道を想定する。 「――……ッ、」 護衛対象に当たらない道筋であれば男はただ横に飛び退いて音のした方角へと雷撃を放つことだろう。 護衛対象に当たる道筋だったのならば話は別だ。その場合、致命傷でなければ雷撃による威力軽減のみを図るだろうし、致命傷であれば彼を庇い護衛する動きになるので恐らく腹あたりに一発を受けることになる。 とはいえ、いずれの場合でも、あなたを射止めようとするのは神を作らんとした傲慢な男による神を気取った雷鳴の裁きだ。その威力は模擬戦闘の比ではない。 (73) 2021/10/12(Tue) 0:11:39 |