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人狼物語 三日月国

167 【R18G】海辺のフチラータ【身内】


【人】 銀の弾丸 リカルド

【マウロの部屋】>>75 ラウラ

「あぁ……」

水の流れる音を聞きながら頷いて、
写真立てを取りにテーブルに近づいて手にとって見れば、やはり自分たち3人がそれぞれ持っているはずの写真だった。
孤児院に居た頃の、悪ガキだった時代にたった一度だけ撮ってくれた時のことを、今も鮮明に覚えている。

「この元気だけが取り柄みたいなのが俺、少し困ったようにしてるのがツィオ、へそを曲げてるのがマウロだ。
 あの頃は正義感ばかり強くてな、二人をよく引っ張り回していたんだ」

この日も確か、二人を巻き込んで屋上に上がって叱られたのだったなと、苦笑しながら戻ってくると、貴方に説明しながら見せるだろう。
今でこそ堅物に軽薄にと変わっていったが、マウロだけはその性質は殆ど変わっていないように思う。
今も昔も、気難しい猫のような男だった。

「俺もツィオも焼き増しを持っているんだ。これは……、アイツのそばに置いてやりたいものだな」

長い睫毛を伏せながらそう言った表情は、過去を懐かしむような、悔しさが滲み出るような、そんな不安定なものだ。
貴方がもしこちらを見上げたなら、どんな表情が見えただろうか。
それは、貴方自身にしかわからないだろう。
(77) 2022/08/17(Wed) 20:07:53