【人】 二年生 田邊 夕鶴[でも、その一言。>>0:349] えっ。 きつねさんに? こわいのに、攫われに行くの? [そう尋ね返したけれど。 すぐに冗談と笑った朱鷺也の顔を眺めて、 私は、ぱちぱちと瞬きを繰り返したあと、 うーん……と考え込み。] うん。朱鷺也と一緒ならいいよ。 だって、朱鷺と鶴だったら、 飛んで逃げられるでしょ。 一緒だったら、どこに攫われても大丈夫! [その問いにどんな意味があって、どう受け取られたのか。 私はよくわかっていなかったけれど。 わからないなりに、子供の不思議な理論で返して。 でも、例えば、その夜大冒険に出掛けて、 後で大目玉を食らったとしたって。 私は大丈夫だったはず。二人一緒なら。] (83) 2021/07/23(Fri) 15:52:30 |