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人狼物語 三日月国

185 【半突発R-18】La Costa in inverno【飛び入り募集】


【人】 「怪人」 ファントム

―舞いを終えて、しばらく―


ひとしきり観客へ礼を終えて、何度目かになるマントでの移動。
たどり着いた先は、とある一室。
豪華とはいかないまでも、使い込まれたアンティークの数々に、寝心地の良さそうなベッド、よく日の差し込む窓。
何より、よく手入れが行き届き、清潔に保たれている。

「私の屋敷、私の部屋、私のベッド。」

聞かれるより前に答えを返す。ふかふかのベッドへと彼女を促しながら。
どうにも、彼女の足腰がそう簡単に回復するとは思わなかったから。

「――楽しかったかい?」

詳しく問う事はしなかった。
言葉の意味は、伝わると思ったから。
舞い終わった後の彼女を見れば、答えはわかっていたから。

「君が何に縛られて、どれだけ大きな鎖に繋がれているかはわからない。
どうにか出来ると断言できるほど、私も自惚れてはいない。
だから、別の方法を考えていたんだ。」

ただ解き放つだけでは、問題は解決しない。
彼女には、きっと宿り木が必要なのだろう。
(91) eve 2022/11/27(Sun) 21:55:26