【人】 魔法使い ミンナ・コンスタンツェ[ようやく視線が重なって、彼の視界に自身が映る。 その瞳の奥には好意が隠されている。 改めてそう思えば、ドキドキして手団扇で仰いでも 赤い顔はしばらくは収まることはなかった。 とくんとくんと、さっきから心臓がうるさくて。 聞こえないふりをするようにぶんぶんと首を振って顔を上げる。 謝罪の言葉には笑って、大丈夫!と応えて拳を作った。 それが、彼からの初めての告白の話で。 鈍い私はこれからも彼をやきもきさせる程、 待たせてしまうことになるのだけれど……。 待たせてしまった結果が、まさかあんなことになるなんて。 微塵も予想はしていなかったのだ。*] (115) 2022/05/21(Sat) 13:30:11 |