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人狼物語 三日月国

98 【身内】狂花監獄BarreNwort【R18G】


【人】 中堅看守 アンタレス

>>168 ナフ
「...そうか。」

貴方に爪が届いた時、男は何かを堪えるように眉を寄せた。...とはいえそんなことでは何も変わらないし変えられない。

男にとって肉を割く感触と、
を浴びることになんの楽しさもない。
痛みを得ることに、与えることに今は苦痛しかない。
嗚呼、やはり今日の票に自分を選んでよかった。


「ナフ、私は——」

続きの言葉は音にならない。

貴方の用いた刃は、確かに首に当てられる。叩きつけるように振るわれたそれでは、上手く首を切る事は叶わないだろう。

左の首、そこから右の胸か。なんであれ骨を断つ勢いであり、また綺麗な切り口とはいえない......男の身体は半端に繋がった状態になるのではないだろうか。

そして勢いよく貴方へ、男の
が雨のように降り注ぐ。

びくりと四肢を震わせ、呻く間もなく......ただ、男の瞳が濁るまでの間に、一瞬 貴方へと視線を向け、

それでも君に、感謝している。


音にはならない小さく紡がれた言葉。
どこまで言えたかは男にさえも分からない。

貴方が見えたかさえも。

音を立てて崩れ落ちたそれは、今はもう......ただの肉だ。
男の死と共に、全ての氷が跡形もなく『解けた』。
(170) 2021/10/13(Wed) 2:27:16