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人狼物語 三日月国

68 【身内】空想模倣機体は駒鳥達の夢を見るか?【R18G】


【人】 【墓】兎系 ニア

>>201

「あんたは約束を守ってくれた。
 痛かったでしょう。こわかったはずよ。
 それなのに――馬鹿ね、ひどい女の手を引いて、後を追って」


 
辿った過程も、青年の吐露した胸中も知りはしない。
ただ、『ナイフで胸を刺して死んだ』。
その事実だけを、《観測者》ロールが伝えてくる。


「あんたは、いつだって欲しいものをくれた。
 求めれば……いいえ、そうでなくたって、応えてくれた」


 
掬い上げられた手。囁かれた言葉。
不器用に求めたものも、隠したものも。
ぜんぶを拾って、与えてくれた。


「でも、嫌なことはひとつもしなかった。
 わたしがほんとに嫌なことは――ひとつも」

 だから、伸ばされた手を受け入れてしまった。
 今だってそうで――思えば、はじめからだった。

 
 
「イヤならちゃんと教えてくださいよォ?
僕だってアンタが厭だと思うことはしたくないですし」



「……そういうの、ぜんぶ。
 わたしだけの特権にしたかったと言ったら、笑う?」 (→)
(202) 2021/05/01(Sat) 15:46:43