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人狼物語 三日月国

68 【身内】空想模倣機体は駒鳥達の夢を見るか?【R18G】


【人】 兎系 ニア

>>202

「もう、分かっているかもしれないけれど。
 現実のわたしは、ここにいる資格なんて持たなかった。
 ……人を殺めこそしていないけれど、ただの犯罪者よ」

 
両親に捨てられて、頼れる親族も無く。
兄は仕事にのめり込んで、ちっとも帰ってこない。
学校にも馴染めなくて、高校からは通信制の学校を選んで。
寂しさを埋めるように電子の海にとっぷりと浸かって――そうして、溺れた。


「それに、ひどい引きこもり。
 モニターが家族でキーボードが友達の、つまらない子よ。
 ――それでも、わたしのこと、」

 
「ねえ、それでも――
 わたしのこと、愛せるっていうの?」


 いつかと同じようなことを言いかけて、口を閉ざす。
 その答えはとうにもらっている。いいえ、と呟く。

「……それでも、わたし――」

(→)
(204) 2021/05/01(Sat) 15:51:52