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人狼物語 三日月国

163 【全年齢ランダ村】G2087第10.5次再戦村【参加CO制】


【人】 閻魔参

果たしてそれを見た少女の顔には、驚きと困惑の色が浮かんだ。少年は屈託なく、明るく笑う。
「ちゃんと隠してたよ。約束通りヤツメに渡しておくね!」>>.9
少女の表情がゆっくりと、呆気に取られたようなところから納得へ、それから少し悪戯っぽいものへと変わっていった。
「…他の人に渡るのはちょっとやだったからなぁ。それはウナギがそのまま処分しちゃって?」>>.17
言われた少年が、「えっ」と目を瞬く。

──その様子を目にして、閻魔参は微かに笑った。
そうか、それならいい。少年のあの行動が、少女を大切に思うが故のことだったなら。
それならば、その後何故か誰かに通報されたことも、警察署に連行され取調室に押し込まれたのも、悪くはなかった。
……とはいえそれに関しては、いくら恫喝されようが露ほども動じず、何時間経とうと空腹に苛まれることもない閻魔参に手を焼く彼らを、面白いな、としばらくほったらかして過ごしたというだけの話だが。
少年に彼らの手が及ばぬよう、取引の痕跡を気まぐれに誤魔化した結果がこれならば、それは素直に喜ばしい。
勝負の場で決して運に恵まれたとは言えなかった彼と彼女が、今こうして、曇りなく笑えるのならば。
(221) 2022/08/02(Tue) 3:55:22