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人狼物語 三日月国

185 【半突発R-18】La Costa in inverno【飛び入り募集】


【人】 「怪人」 ファントム

その証拠に、通り過ぎていく足音が、少しずつ減っている事に彼は気付いたろうか。
行き交う人々の目線が、自分たちに集まり始めている。
彼の歌に魅せられて、より多くの人が集まり始めている。

――どこからか別の声が歌に混ざり始めた。
小さな、子供の声。
どこにいるかはわからないが、確かに彼の声に合わせて歌い上げている。

どこかで、誰かがリズムに合わせて指を鳴らし始めた。
彼の楽しげに歌う様子に、誰かが応じている。
「自分も、共にこの瞬間を楽しんでいる」と、言葉を使わず彼に伝えているのだ。

どこからか、リュートの音が歌に重ねられる。
靴で石床を叩く音が、男性の声が、女性の声が――。
彼の歌を中心に、多くの人の歌が一つに重なっていく。
それは、知らずその場に居た踊り子>>218>>219の耳に届いたろうか。
(224) 2022/11/22(Tue) 23:23:17