【人】 旅のヴァイオリン弾き ニコロ・・・花屋・・・ [ ニコロは扉を開けると >>158 「いらっしゃいませ」 と美しい声が聞こえた。落ち着いた優しいこえだ。 この素晴らしい日にオススメの花を もらえないかな? なんて、唐突に言ってしまった。 普通、初見の客がこんなことを言ったら引くだろう ニコロは少し後悔した しかし、何故だかこの女性なら自分の難しいこの要望でも 応えてくれるのではないかと、ふとそう思ってしまったのだ。 「はい、では少しだけお待ちいただいても?」 彼女は少しぎこちなく動いたが、それでも ニコロの難しい要望に答えようとしてくれた。 ニコロは女性から案内されたソファに腰をかけた。 彼女が真剣に花に向かい合う姿を眺めながら 彼女の選ぶ花を楽しみに待つことにした。 (228) 2020/09/26(Sat) 18:47:30 |