>>227 カイ
「そりゃ、自分の一つしかない命使うんだ。
我儘くらい聞いてくれたっていいだろ?」
命が失えば取り返しのつかないものだと理解している。その上で青年はこの方針を持っている。
君が人を嫌うときの理由を聞けば、ふーん、と小さな返事。
生返事というわけではなく、考え込んでいるからこその曖昧な声だ。
「………例えばさ、カイは虫って平気?
俺は平気。足がいっぱいあっても、関節が多くても別に構わない。
でもタニシの卵は嫌い。用水路に沢山くっついてるだろ?ああいや、そういうのがいるんだ。田舎には。」