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人狼物語 三日月国

132 【身内RP】穏健なる提案【R18G】


【人】 美術 エノ

>>232 ツルギ
「退屈から逃れるためにするものではないと思う。」

バッサリ。
自分はどっちもやったことないけれど。
たいてい目的があるとか、好きだからやるものだと聞く。

「結果がすぐ出るような趣味があればいいのかもしれないね。」
「それか、目標を短く設定するとか。」
「例えば、そう。人と話す事。人の話を聞くこと。自分の話をすること。心を近づけてみる事。」
「そうして少しずつ段階を踏めば、いずれ理解者ができるかもしれない。」

細かな目標は大事だよ、なんて。
人生の先輩らしい事を言ってみる。
背中から見ている君は分からないだろうが、青年は自分を描く時、瞳を閉じている。
視界がどこか別の場所にあるように。
それもVRの機能の一種なのかもしれない。もしかしたら、空中に目玉があるのかも。

風景が多数を占めるこの絵は、しかし青年にとっては。
肖像画であった。


「うーん…期待……そうだね。」
「どちらかと言うと、諦められないだけかな。」
「一人でも、心から理解してくれる人がいてほしい。」
「そんな夢を諦められなくて、求めているだけ。」
「俺は君みたいに、何かに裏切られたような経験もないからね。」

風が吹いて、首筋に冷たさを感じた。
肌についた水滴を、指で拭った。
(234) 2022/02/23(Wed) 17:45:47