>>271 メレフ
「そうなのかな……。
俺は何も言うつもり無かったんだけど、サダルと……
何よりキファが許してくれなかった」
それが余計に己の体を毒で蝕んだが、後悔をしている様子はない。
存在が薄くなってしまった顔で、静かに、少しだけ悲しそうに笑った。
「俺はここで父上の呪いで死んでも仕方のない事をしたというのに、キファも君も俺を生かそうとするんだね。でも……そのお陰で少しだけ、消えない努力をしてみようと思ったんだ。
……だから、ありがとう。
何か君に返したいのに……何も返せないのが少し悔しいな」