―― ご都合主義で壁際にて ――

[ こつ、こつ、踵の高い靴は軽快な音を立てる。
　歌うように、刻むように。 ]

　やっと二人きりになれましたわね？

[ さらりと耳からおりた髪を耳にかけなおして
　そのまま、相手の髪の毛も同じように耳にかける。 ]

　ずうっと待ってましたのに

[ そのまま一歩近づいて、肘を相手の耳の近くに
　ダン、と打ち付けるように置く。 ]

　逃げないでくださいましね？
　寂しがりなんですの　どこまでも
　追いかけてしまうかも……

　さ、お聞かせくださいな？

[ 一体どこを見てどう判断>>1:-46したのか、
　その可愛いお口>>-598からお聞きしたいわぁ？* ]