【秘】 貴方の為の料理人 ゲイザー → 壊れた時報 キュー「……でもね。私自身が生み出した嬉しい≠ネら、受け取れる。 キューさん。ハンバーグパイやペカンパイを作った時のように。お別れする前に、嬉しい≠作りませんか?」 女はそう言って懐から苺ミルクのキャンディが詰まった包みを取り出した。ルヴァを殺害する際に持ってきていた物だ。 >>G67 結局持参した食べ物はパイしか手をつけなかったので、キャンディはこうして持ち帰ってきていた。 「一緒に食べましょう。疲れた時には甘いもの、ですっ。 アンチクショウではなく“私の知るキューさん”と一緒に食べれたのなら、私は箱を開けなくても嬉しくなります。むしろ箱のものよりもっと嬉しくなれちゃいます。 この嬉しい≠ヘ紛れもなくキューさんが作ってくれたもので、そして私が遠慮なく受け取れるもの。 頑張る前の、ひとやすみ。どうですか?」 女は微笑みながら苺ミルクを差し出す。受け取るも受け取らないも貴方の自由だ。断られてもおかしくないほど、女は貴方の手を振り払ってしまったと自覚している。 (-742) 2021/04/26(Mon) 16:11:24 |