19:10:23

人狼物語 三日月国

167 【R18G】海辺のフチラータ【身内】


【見】 郵便切手 フラン

>>14 ヴィオレッタ
【バー:アマラント】

「………ぅ。
 ね、寝てません社長」

目を閉じたまま間の抜けた返事がされる。
揺さぶるとやっと瞼が上がり、のそりと身体を起こした。
血色の悪いところはなく、"顔色"に聡いディーラーであれば単純に寝ていたと判るかもしれないし、人の体調云々に関しては専門外かもしれない。
鮮やかさの違う緑の視線が交われば、やっと思考も覚めてくる。

「人違いでした……」

全く見知らぬ誰かであったことに少なからず焦燥を見せて、帽子を身体の前に構えてどこか落ち着きなく目が泳ぐ。
逸らした視線。
その先のカウンターを見れば、
入店時には見なかった客が会計を済ませているところだった。
随分な間席を占領していたらしい。
それから漸く荷物の安否に思い至り、何事もないことを確かめて胸を撫で下ろす。
更にそれから、声を掛けてくれた女性を放ったままという事に気づいて、また遠慮がちに明るい緑を視界に映す。

「……その。
 起こしてくださってありがとうございます」
(@1) dome 2022/08/12(Fri) 21:11:12