[がばり。と勢いよく起き上がる。ふと同室者のベッドを見やるが姿は無く。もう出店準備に駆り出されているのだろうか。

クラスの集合時間ぎりぎりの自分は、のそりと起き上がっていつものように制服を着る。]


　（……焼きそば。）


[頭の中で唱えながら、小銭入れをポケットに突っ込んだ。]

>>1

『呼び込み頼むぞ！』

[べしん！と背中を叩かれる。いてぇな……このクラスが無駄に血の気が余っているのは知っているが、ウザったいことこの上ない。なので俺は『積極的に関わらない協力』をする。それが看板持ちである。一日中呼び込みをする代わりに室内のおばけ役などに関わらないことに成功した。]


　（……焼きそばも買えるし。）


[一際でかい声のグループにデカい男の影がみえた。
『ハリヤマ落ち武者似合うな！』とイジられてるような感心されてるような、その声音に納得の出で立ちの男がいた>>2]
　

[俺はそっと懐からスマホを出して、その姿を写真に収める。そして軽く色調補正して──ユミノイに送った。
そこには飾り付けられた教室内で血みどろのきたねぇ脅かし役に囲まれながら、（高１にしては）頭一つ飛び抜けた落ち武者が写っている。

『テツヤに送っといて』とのメッセージを添えて。]


[盛り上がる教室内をよそに、さっさと廊下へ出た。]

>>14ユミノイ

[自分のスマホを揺らすのは同室者だけだ。すぐさま反応して打ち込む。]

『休憩も交代もない。看板持ってれば何してもいいから、お前のとこに買いに行く』
　

まっすぐ剣道部の出店スペースに向かう。
配置は暇な時に何度も眺めていたので覚えた。

と>>63、聞き慣れてしまった声に呼び止められる。
やや甘い可愛らしい響き──


「……ホシノさん。ちす。」


部活で叩き込まれた作法なんて忘れたかのように、軽くぺこりと首を折って。向けられた視線に呼応するように看板を掲げた。
なんとこの看板には左隅に『こんにゃく』が亀甲縛りでぶら下げられていて（茹で済）それをそ〜っとホシノさんに当てる。本日の仕事ぶりはもうこれで充分だな。

　

>>69ホシノさん

[素直な反応に、心中でにやりとした。ホントにもう仕事を終えていいのでは。と、ちょうど叫び声>>55が微かにこだまして、上階にある我が教室へ思いを馳せた。そんなにびっくりするようなモノがあるのか。]


　……セロさんと、ぜひ来てください。
　運が良ければ、ハリヤマのアラレもない姿が。


[見えますんで、と、またぺこり。]

[弓道部に宣伝がてら顔を出す。
『一日まるっと看板持ち』という話をしたら、適任と思われたのか皆から生暖かい眼差しでサムズアップされたのを思い出した。このところ文化祭準備で身体が鈍ってるから、トレーニングの意味でも弓を引くべしだな。]

　……俺も射的してって良いスか。


(40)^1d100
(53)^1d100
(97)^1d100

　190……（綺麗な数字だ……）

[旬の野菜盛り合わせを貰って立ち去る。]


　旬……今の旬ってこれか……

　ユミノイ、要るかな。