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人狼物語 三日月国


254 【R18G】星海のフチラータ【身内】

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【神】 黄金十字 アウレア

――アウレア・チャーチ聖アウレア教会
そう呼ばれたプログラムがバンカーの手により起動すれば、
再現エミュレーション通りのアウレアが、バンカーの姿で口を開く。

『……あれ? 俺様ちゃん呼ばれた? ヤッホー迷える子羊共。
 てかカテリーナなんかとっ捕まって……
あっ


きょろきょろとメインルームを見回しつつ、
部下の拘束を見て何かを察したのち。

『……』『まっ、そんな時もあるよね! ビックリ!』

パチコンとその場はウインクで済ませた。
何かと言いたい所はあるのだが。
今自分がわざわざ再現されているという事は何か仕事なりがあるという事だろうし。


『さて、悪いな手間掛けさせて。
 仕事があるなら行くよ、エンジニアが必要なんだろ?』
『積もる話はウチが正式に蘇生してからにしよ〜ね。
 chao〜?』
(G33) susuya 2024/04/08(Mon) 20:25:18
アウレアは、自分の末路と齎された結果を知っている。
(a7) susuya 2024/04/08(Mon) 20:27:13

アウレアは、それでも尚、いつも通りだ。仕事内容を伝えられればすぐに取り掛かるだろう。
(a8) susuya 2024/04/08(Mon) 20:27:26

アウレアは、『アイアイキャプテーン!』……元気だ。ストレルカの姿で。
(a9) susuya 2024/04/08(Mon) 20:54:23

【秘】 仕分人 ナル → 黄金十字 アウレア

「アウレアさま」

ようやく落ち着いた船内、いつもの作業場でその意志に声をかけてみる。

「今って円周率何桁ぐらい言えますか」

その質問に上司に向けることが悪ふざけとは思っていない。
元のアウレアと再現されたアウレアどの違いを測ってみているのだ。
(-28) toumi_ 2024/04/10(Wed) 11:52:00

【秘】 黄金十字 アウレア → 仕分人 ナル

『あれ。ナル君おつかれ〜?
 円周率聞いてどうすんのん? 言えるけども。
 3.14159265358979……3? アレ? 次なんだっけ』

パッと顔を上げて見えるのは、
アウレアの顔ではなくきっとバンカーの顔だ。
振る舞いはアウレア本人のそれであるから、
普段のバンカーの振る舞いと比べると随分違和感がある、かも。

『こんくらいしか暗記してねぇや。
 計算すりゃ行けるんだろうけど……
 
コイツ
のCPUに負担掛からん?』

コイツ、と指してポンポンと自分の胸を叩いた。
普段ならば分からなくなった時点で、
『マ知らなくても生きてけますからね』と笑っていただろう。
計算のしようがあるのは少し機械的だったが、
自分以外の負担を気にするのはいつも通りだ。
(-29) susuya 2024/04/10(Wed) 13:14:40

【秘】 仕分人 ナル → 黄金十字 アウレア

「十分ですよ、むしろそんなに暗記してるんですね。
 いつものアウレアさまでよかったです。
 もっとロボロボしてたらどうしようかと思いました」

そして気遣う所はいつも通りで安心すると、ほっと息を吐けば数日前とは違う落ち着いた表情であなたと会話する。
もっともこれが記憶に残るかどうかはわからないが。

「アウレアさま、先日預けたメモリーなんですが」

あ、と声を上げてオトモくんに周囲へ音を消すように設定する。
ストレルカ内に残るかもしれないが、この際然程疚しい発言はしないので気にしなかった。

「このような事件の顛末で多くの始末がある以上
 本気でぶち壊してしまった方がいい気がするのですが!
 中身が割れなければただの遺品です。
 要りますか? あのデータ」
(-30) toumi_ 2024/04/10(Wed) 16:51:48

【秘】 黄金十字 アウレア → 仕分人 ナル

『ロボロボしてないよぉ、
 アウレアちゃんはアウレアちゃんだもん』

最期に記憶していた時よりは、幾分か柔らかい表情。
こいつは無事でよかったな、なんて頭の片隅で思いつつ

『ああ、……アレな』

オトモ君はあなたの言う事を素直に聞いて、
電子音の後に望まれた挙動をする。
思考と共にハートのフレームを上げようとして……
今は掛けていない事を思い出し、すぐに手を引っ込めた。

『そうだな……お前がそうした方がいいと思うなら、
 俺の方で責任を以て処分しておくが』
『私共としても、駄々を捏ねてまで保存しようとは。
 第三者に見られれば貴方の不利にもなるでしょう』

『いいのか?』

そういう風に、あなたの提案には『Yes』を返す。
最終確認の疑問符を添えて。
(-36) susuya 2024/04/10(Wed) 21:59:12

【秘】 仕分人 ナル → 黄金十字 アウレア

「……駄々をこねない程度には欲しいんですかね」

ぽつと呟いて、ちょっとわざとらしくそれでいておかしそうに笑う。

「私嫌な想像よく当たるんです。
 正直、その中身には性格の良し悪しよりもっと複雑なものが入ってそうです」

「……でも、なんだか。
 そうしてうまくいってる姿を見て羨ましくなりました。

 分けてしまったほうがうるさく言われないのに、
 みんなと顔を合わせられる方が自然な暮らしであるのに。
 たとえ、そこに元のあなたがいなくても。
 不幸には見えなくて」

「……うるさく言われたら戻ろうだとか、
 ちょっとは人格ごとに生きやすいように7、8人家族になるとか。そういった事は考えないんですか?」
(-44) toumi_ 2024/04/11(Thu) 1:03:46

【秘】 黄金十字 アウレア → 仕分人 ナル

『そりゃ俺様ちゃんはなんでも欲しいから?
 いらねえ我儘は言わねえよ』

肩を竦めてふっと笑う。全く人間らしい動作だ。

『不幸にゃ見えねえだろうよ。
 だって自分を不幸と思った事ねえもん』

『やってみれば案外上手く行くもんだ。賭けだったが……、
 形さえ何とかなってりゃ後で補強はどうとでも』
『ヨソから見ればただの変わり者で済む。
 俺達は全員納得している。だから何も問題は無かった』

『……正直』

ふ、と遠くを見つめる。

『考えなかった事は無い。俺様ちゃんが皆を縛ってる。
 怖いからな。こいつら勝手に死にやがったから』
『一緒に居て危ない時は俺様ちゃんが護ってやればいい。
 ……死ぬときは一緒に死ねばいい』

最初から六つの義体にそれぞれを納めればよかった。
それをしなかったのは、我が身を箱舟としたから。


『でもそれって、俺様ちゃんのただのエゴだ』
『皆が良いって言うからって甘え通しじゃあいけねえ。
 機を見て元に戻っても良いんじゃねえかとは、思うよ』
(-54) susuya 2024/04/11(Thu) 9:27:39

【秘】 星になった カテリーナ → 黄金十字 アウレア

「ア・ウ・レ・ア・さぁん?」

作業場にひょこっと顔を出すのは
警備ロボ監視役を引き連れた部下、だったはずの女。

「今お時間、大丈夫で……や、大丈夫じゃないですよねぇ」

だから、エミュレートなんてしている状況なのだし。

「……ん〜……それでも、ちょぉっとお話したいんですけどぉ。
 ダメ、ですかぁ?」
(-69) 968. 2024/04/12(Fri) 1:08:57

【秘】 黄金十字 アウレア → 星になった カテリーナ

『ん?』
『あ!! カテリーナオメー!!』

声の主の方に振り返るやいなや、
バッと勢いよく立ち上がり指を差した。

『んだよ聞いてやるよお前の話なんかいくらでもよ……
 いいよぉそろぼち終わりそうだから。座れ!』

そして慌ただしく椅子を出してきて、
あなたに腰掛けるように促した。
対するこちらはその前で腕を組み仁王立ちをしている。

『で? お話って?』

説教でも始めそうな雰囲気でもある。
(-72) susuya 2024/04/12(Fri) 18:25:10

【秘】 星になった カテリーナ → 黄金十字 アウレア

「はいっ!カテリーナですっ!」

ピッと手をあげて答えた、瞬間。
警備ロボが反応してすぐ腕を拘束される。
一定以上の急な行動は、今の状況では禁止事項。
すぐに降参の意を示して、しおしおになった。

「いたぁいぃ……いいんですかぁ?
 ありがとうござまぁす」

お話を聞いてもらえるとの返事に、少し緊張の様子で
腕を拘束されたまま、用意された椅子に座る。
が、目の前で立ったまま見下ろすあなたの迫力に
再度しおしおになった。

「えぇと、ごめんなさい、と。
 懺悔したいことがあるんですけれどぉ……。
 まずは現状の報告、からでしょうかぁ」

どれだけの情報共有を受けているか不明のため、
あなたがいなくなってしまった後の状況を伝える。

「……というわけで、ひと段落はした?のですけどぉ……」

報告を終えると緊張に手を握りしめ、
それでもあなたから目を逸らさずに。

「私がアウレアさんや皆さんのお仕事を増やして、
 そして……そう・・なってしまっていることの、犯人です。
 謝って済むことじゃないですけど、ごめんなさい」
(-74) 968. 2024/04/12(Fri) 20:05:11

【秘】 黄金十字 アウレア → 星になった カテリーナ

『あ。オイオイ、厳しいな……あんまり痛くしてやるなよ』

まあそんなものか、と拘束する警備ロボを見る。
あなたが座った後も同じ体勢で、
腕を組んだまま一部始終を聞いていた。
アウレアもまた、あなたから目を逸らさず。

『謝れてえらい』

『って褒めてやりてぇところだが。
 やろうとした事がちと大きいなあオメーら。
 部下に置きながら気付かなかった俺様ちゃんも悪いが、
 人んシマでよくもまあやらかしてくれたな?』

腰を折り、あなたに顔を近づける。
組んだ腕は腰に当て、声を潜めて、しかしはっきりと。

(-76) susuya 2024/04/12(Fri) 21:06:22

【秘】 黄金十字 アウレア → 星になった カテリーナ

『今回はお上の許可が下りれば提案通りの
 情状酌量も組まれるだろうが……』


低く。



――本来ならば俺様ちゃんが殺してやる所だ。

 ノッテとしての矜持と上司としての責任を以て。
 生きていたら処刑の進言をしていたよ』

『お前、運が良いよ……感謝しておいた方がいい。
 今ヴェスペッラに居る奴らが優しかった事』

『そしてお仲間エーラが俺様ちゃんを殺しておいてくれた事!』


死人に口は無いものな?
そう囁いて、くつくつと笑いながら体勢を戻した。

(-77) susuya 2024/04/12(Fri) 21:08:34
アウレアは、ノッテファミリーのメイドマンだ。
(a28) susuya 2024/04/12(Fri) 21:08:56

【秘】 黄金十字 アウレア → 星になった カテリーナ

『まっ、ここに残るってんならアウレアちゃんも嬉し〜♡』

『二度と裏切らないよね、カテリーナ?』

そしてコロッと表情を変えてにこやかに。
いつも通り。あなたの上司のいつもの姿だ。
(-78) susuya 2024/04/12(Fri) 21:09:23

【秘】 星になった カテリーナ → 黄金十字 アウレア

「……っ」

近づいた顔に、低い声に、一瞬。
ほんの一瞬、怯えの色が浮かんで。
けれど視線は逸らさず、表情も真剣なものをあなたに向ける。

「そうですね、皆さんには感謝しています」

発された声は感情を抑えたように、平たく硬質な声。
あなたには、ここの人たちにはあまり聞かせたことのない、声。

「でも、」
それでも殺されてもよかったのかもしれません。
 私のしたことは、それほどのことですから」

もちろん、死ぬのは怖い。
怖いけれど……怖いから、こそ。
あなたとエーラにそれを与えたことへの後悔が、
止められなかったことへの後悔が、今も胸に渦巻いている。

「はい。『カテリーナ』がアウレアさんを。
 皆さんを裏切ることはないでしょう、きっと」

いつもの表情へ戻った上司と裏腹に。
罪人は静かな声と薄い表情で頷きを返した。
(-79) 968. 2024/04/12(Fri) 21:31:35

【秘】 黄金十字 アウレア → 星になった カテリーナ

『ふうん』
『判ってんじゃねえか。それならいいよ』

ぶらり、腰の手は楽にして言葉と声音はアッサリと。

『とはいえ然るべき報いは与えられるわけだ。
 それなら俺は文句も無いし』
『お前のことは赦すよ。お前が誰だろうと』

アウレアが嫌うのは報いの無い事。
そして罪科と裏切りそのもの。
それを犯した人間自体を憎む事は無く。

『AIになるって言ったっけ。
 お茶会出来なくなっちゃうかなぁ……』

そう呟くアウレアに、やはりあなた自身への恨みなども無く。
 
『……大丈夫だよ』

『AIだってデータだって生きてるんだからさ……。
 殺す羽目になんなくてよかったとも思う』

『カテリーナ』だろうと、そうでなかろうと。
目の前に居るのは可愛がっていた部下そのもの。
あなたの身を案じてもいる。
(-80) susuya 2024/04/12(Fri) 21:54:29

【秘】 星になった カテリーナ → 黄金十字 アウレア

「……赦しに、感謝を」

今度は監視役を刺激しないように、
緩やかな動きで、頭を下げて。

「そうですね、一緒にお茶できないのは残念です。
 でも、お茶を淹れるくらいはできますから。
 お茶を持って行くことも」

下げていた頭は戻ったが、
今度は視線が僅かに下へと沈む。
落胆を示すかのように。申し訳なさを表すかのように。

「心配、してくださるんですね。
 やっぱりアウレアさんは、お優しいですね」

真っすぐに結ばれていた唇が、
その端だけを僅かに上げて、微笑った。

「……聞いてほしいことが、あります。
 懺悔、なのかもしれません。
 でも、お願いも、あります。
 あなたの優しさに、”私も”甘えても良いでしょうか?」
(-81) 968. 2024/04/12(Fri) 22:35:10

【秘】 仕分人 ナル → 黄金十字 アウレア

「……その言葉だけでなんだか十分です」

それならば、いつか過去の自分と向き合ってあげるのもいいのではないかと思い始める。
それを決めるには少しお金と時間がかかりそうだが、どうにかしてくれると信じられる人がいるから。宝くじぐらいに。

「それでなんとかなってしまったのも凄いですね。
 仲がよかったからか相性が良かったからか……」

「……皆を縛ってる、ですか。
 今回みたいなことが尚更、ですよね。
 一番はじめのあなたの感情で今の形になってるなら、
 やっぱり皆さんに話は聞きたいです」

死というものを知ったのだ、心に負担がないはずがない。
余計に皆と離れがたくなってしまったのならそれはそれで話す機会があった方が良いと思って。

「ええでは、帰ったら一先ず人格のメンテナンスをしましょう!
 私、アウレアさまにはできる限り健康でいて欲しいんです。
 知らず知らずのうちに疲れているかもしれませんし、
 一人で管理してちゃ危ないですよ。色々、たくさん。
 人格データなんていつバグが起きるかわかりませんし、私ももっと勉強しますから」

「だから、無事に帰ってくるのを待ってますよ」

「一人も落とさず仲良く戻ってきてください」
(-82) toumi_ 2024/04/12(Fri) 23:00:22

【秘】 黄金十字 アウレア → 星になった カテリーナ

『…………』

普段と違う声のトーンに、振る舞い。
いつもとは違うあなたのその様子を、
それでも何も言わず、アウレアは受け止めて。

『おう。聞いてやるよ』

今度は屈むように膝を曲げて、
さっきまでとは逆、見上げるようにあなたを見る。

『懺悔を聞くのもシスターの仕事さ。
 甘えられるうちに甘えておくもんだぜ』

そう言って、立てた自分の両膝に頬杖を突いた。
(-83) susuya 2024/04/13(Sat) 0:25:31

【秘】 黄金十字 アウレア → 仕分人 ナル

『今回のは俺様ちゃんのせいでもあるけど〜?
 ……ま、二度も三度も別れたくはないよ。
 仕方のない事は仕方ないって、わかってはいるけどな』

逃げれば命だけはあっただろうに、
逃げずにいたのは自分の判断だ。
自分以外の皆も、それを許してくれただけで。

死ぬのは怖くない。けれど別れは耐えがたい。
寂しさには終ぞ慣れなかった。
けれどそろそろ自分も大人になるべきだろう。
どんな海を揺蕩った舟であれ、錨を降ろすべき時がある。

『メンテ? いるか? まあ一応不備があったら嫌だしな。
 ……してくれるなら、ありがたいよ』

『大丈夫、だって俺様ちゃん達は強いから!
 ご安全に戻って来てやるよ。……ああ、そう』

『オトモ君の中に、もう一個人格データが残ってるんだよ。
 俺様ちゃん……アトラが
マフィアになる前
のデータ。
 その子もメンテしてあげてくんない?』
(-86) susuya 2024/04/13(Sat) 0:41:29

【秘】 星になった カテリーナ → 黄金十字 アウレア

「……。」

礼の言葉の代わりに頭を下げる。
本当は深く下げるつもりだったのだけれど、
拘束された身ではならずに。

「私『アンジェリーナ』は懺悔します。
 あなた達を傷つけたことを、この船を傷つけたことを。
 あなた達を謀っていたことを、
 多くのことを隠していたことを」

手を組むこともできず、ただ首を垂れて、更に続ける。

「……。
 『カテリーナ』の。
 大切な妹の安らぎを未だ認められないことを」
(-95) 968. 2024/04/13(Sat) 14:14:46

【秘】 仕分人 ナル → 黄金十字 アウレア

『オトモ君の中に、もう一個人格データが残ってるんだよ。
 俺様ちゃん……アトラがマフィアになる前のデータ。
 その子もメンテしてあげてくんない?』

「その様子じゃ、アウレアさまも始末書書くんですか……?
 命を軽く扱っていないようで幸いです、本当に怖かったんですからね」

今だって、心のどこかではこの『アウレア・チャーチ』と再び会話できるのは奇跡の先なのだと思っている。
その黄金がどんな輝きでもあなたであるのに、正直完全な同一視ができるかどうか。それよりも。

「もう一人って、ああ……一応聞きました、その。
 
一番やばそうな方のことですよね


「その方こそ、なんといいますか」

あいたかった人には違いないのだが、如何せん自分の人格を消してまでこの集合体を作り出すほどの人間だ。極まっているにちがいない。

「……お話は、しっかり、させてもらいたいと思います!
 ええと、なんというか。先輩と言いますか仲間?
 のような方ですので、仲良しになれたら良いのですが!」

「わからず屋でないことを願いますね」
(-96) toumi_ 2024/04/13(Sat) 14:28:45

【秘】 黄金十字 アウレア → 星になった カテリーナ

アウレアは見つめている。
あなたの懺悔を見つめている。

胸中何を思おうとも、アウレアは表情に出さない。
普段こそあのような振る舞いをすれど、
本来はそういう性質だった。

アンジェリーナ。
あなたはカテリーナではなかった。
大切な人の死を認められずにいる、静かなひとだった。


『……あなたの懺悔、しかと聞き届けました』
『きっと神は赦して下さるでしょう。あなたの罪を』

『それに』
『……家族が死んだのを認められないのは、罪じゃない。
 面影を追う事だってする』

あたし
もそうだもんな』

立ち上がる。両手を組んで祈ることはしなかった。
ただその手は、あなたの頭を緩く撫で。

『アンジェリーナ。……いつか飲み込める日が来る。
 安らかな思い出になって、記憶の中で笑ってくれる』

きっと、そうだ。遙か幾光年先に輝く、星みたいに。

『お前は救われるべきだよ』
『……何が救いになるんだろうな。お前には』
(-101) susuya 2024/04/13(Sat) 16:33:39

【秘】 黄金十字 アウレア → 仕分人 ナル

『さあ? 死ぬ直前の自分の行動は俺様ちゃんも分からねえけど、なんか変な事してりゃあ書かされるろうなあ……』
『少なくとも軽んずることはないさ。
 なんたって7人分の命を背負ってるんだからな?』

奇跡を叶えるデータは、神の御業などではないけれど。
技術という物はこうして人の命も再生してしまう。
命が軽くなったのか、それともデータが重くなったのか。
どれだけ時代が進もうと、解釈は個人に委ねられたまま。

やばそう
って。今の俺様ちゃんよか
 大人しい奴だよ。静かな方だし……』

『ま、分からず屋で無い事は確かだな。
 よろしく頼むよ。お前も無理しないようにな?』

『次一緒に仕事するときゃ、ばっちり復活してやんよ』
(-102) susuya 2024/04/13(Sat) 16:44:29

【秘】 星になった カテリーナ → 黄金十字 アウレア

「……。」

赦しの言葉に、再び静かに頭を下げた。
顔をあげ、あなたに視線を戻した女は
口を開きかけて……代わりに息を呑んだ。

「アウレアさんも、ですか?」

立ち上がるあなたを目で追うが、
手が伸ばされればそれを大人しく受け入れて。

「私は……それが、あの子を唯の記憶にすることができなくて。
 あの子の命が奪われたのが許せなくて」
 
だから、復讐を試みて


「あの子の道が閉ざされたのを認められなくて。
 どうしても、認めたくなくて。
 ……あの子の人格データバックアップをエミュレート、していました。
 それがあなた達の前に居たカテリーナという子、でした」

「私の救いは……」
 
それが終わったを為せなかった今だから、

「もう一度、あの子に道を」
 
愚かなに捕らわれない生を。

「望みます」

「ですから……アウレアさん。
 『カテリーナ』を、あなたにもお願いできませんか?
 あの子が貴女を慕っていたことは本当で、
 きっと貴女を裏切ることはないと思います。ですから……」
(-104) 968. 2024/04/13(Sat) 18:05:33

【秘】 黄金十字 アウレア → 星になった カテリーナ

『……成程なあ』

ああ、と思った。ここにも一人、似た者同士。

『俺様ちゃんも、だよ。教会に居た家族が殺されたんだ。
 義体主義の宗教でね。紛れ込んでた純人間主義の神父が、
 あたしの居ない間に教会に火ィ点けたみたいだな』

データ端末が燃えずに残ってて良かったよ、と。
宗教同士の対立。それから裏切り者によって齎された多くの死。
それはもしかすると、この船で起こるかもしれなかった事によく似ている。


『気持ちが分かるとは言わねえさ』
『でも、俺様ちゃんも同じような事はしてたから』

自分も復讐を望んだから。


『責めらんねえな。その気持ち自体は』

『……安心しろよ。カテリーナは可愛い可愛い部下だぜ?
 これからも勿論ヨロシクしてやるさ』

アウレアはあなたの意志を否定することはない。
道が違えばぶつかるのみで、今回がそうだっただけ。

『お前も部下に来てほしいものだけどな? アンジェリーナ』
(-107) susuya 2024/04/13(Sat) 20:34:02

【秘】 星になった カテリーナ → 黄金十字 アウレア

「そうなの、ですね……」

薄い表情に、それでも驚きと分かる色が乗る。
同時に哀しみも。

「……。」

その悲しみは、その苦しみは、その恨みは、
きっとあなたにしか分からないもので。
自分と似ているからこそ、分かるなんて言えないから。
哀しみの色だけが取り残された顔で、小さく頷いた。

「アウレアさんは……アウレアさんの家族は、
 もう笑っていてくれるのですか?」

あなたの記憶の中で。
そうであってほしいと願うように、問う。

「はい、あの子は可愛い、ですよね」

これは姉馬鹿仕草。

咳払いひとつ。

「あなたにそう言っていただけるなら、安心できます。
 あの子を、よろしくお願いします」

「私も、ですか……?
 ……そのお気持ちだけでも、嬉しいです。
 でも、そこは……あの子の居場所ですから」
(-109) 968. 2024/04/13(Sat) 21:56:27

【秘】 黄金十字 アウレア → 星になった カテリーナ

それぞれに歩んだ道があって。
それぞれに後悔も、祈りも、憎悪もある。

『笑ってるよ』『ずっと』

それでも今、どんな形であれ。
アウレアも、アウレアの家族も笑っているから。

『おう! どーんと任せとけ』
『大船に乗ったつもりでな!』

あなたアンジェリーナも、あなたの妹カテリーナも、どうか笑えるようにと。
シスターらしく、祈るのだ。

『なーにー? 席の一つや二つ作るって』
『ま、無理にとは言わないけどネ。
 アウレアチャーチは君達姉妹をいつでも歓迎しているよん』
(-117) susuya 2024/04/14(Sun) 0:13:04

【秘】 星になった カテリーナ → 黄金十字 アウレア

「よかったです、本当に」

あなたの言葉と、表情に。
今、あなたが笑っていられることに
安堵の吐息を零してゆっくり頷く。僅かに口元を緩めて。
……自分もそうでありたかった、と思うには、
少しばかり遅すぎたけれども。

「ありがとうございます」

あの子のことを頼めることに。
それだけでは無く、”私”まで誘ってくれたことに。
深く、感謝を。

もし、何かが違えば、そんな未来もあったのかもしれません。口には出さずに惜しんで。


「懺悔とお願いは以上です。
 ……アウレアさん」
「初めて」
そして最期に

「あなたと話せて、嬉しかったです」

椅子から立ちあがり、もう一度頭を下げる。

「ありがとうございました」

話ができたことを、話を聞けたことを、
今までのことを、これからのことを。
その一言に込めて。
(-121) 968. 2024/04/14(Sun) 2:15:59

【秘】 黄金十字 アウレア → 星になった カテリーナ

『ん!』

重なるお礼に、惜しみなく笑顔を向けて。

『俺様ちゃんも話せてよかった。
 時間がありゃあ、カテリーナの昔話でも
 聞かせてもらってたんだがなぁ』

『ありがとよ。話してくれて』

それからあなたにも礼の言葉を。
懺悔は、告白は、勇気の要る事だから。
せめてあなたの罪や後悔が、雪がれることを信じて。


あなたとあなたの妹の進む道は、
またここから変わるのだろう。
しかし在り方が変われど、
あなた達の価値はきっと変わらない。
願わくば二人の魂の行く先がせめて穏やかであるよう、
エミュレートされた思考で祈っている。

シスターとして。あなたを想う者として。

(-122) susuya 2024/04/14(Sun) 7:43:54

【秘】 星になった カテリーナ → 黄金十字 アウレア

「時間が許されるなら、私もお話したかったです。
 昔から元気な子だった、あの子のお話を。
 今度、あの子に聞いてみてください。
 ”高いところは好き?”と。
 きっと面白い話が聞けると思います」

向けられた笑みに、淡い笑みを返す。

「……。」

部屋の出口で振り返る。
口を開いて、躊躇して、閉じて。

「それでは、失礼いたします」

次に発せられたのはありきたりな別れの言葉。
これから逝く私が未練を語っても、
優しいこの人を困らせてしまうだろうから。
(-126) 968. 2024/04/14(Sun) 12:29:47