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人狼物語 三日月国


97 【R18ペア村】Decision【完全RP】

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到着:学生 ガラーシャ

【人】 学生 ガラーシャ

[昔、母親の大恋愛の末、自分はずっと遠くの国、砂漠と海の向こうで生まれた。
そしてそれから10年ほどの後、父と母は取り返しのつかない大喧嘩をし、母は自分と一緒に実家に帰る旅に出た。

数十日、いや、数か月だっただろうか。
母に手を引かれ、砂漠や荒野や草原を、馬車で行ったり荷車を引いて歩いて行ったりした。
何処に行くのかよく分からない不安はあったものの、辛くはなかった。
青空や星空の下、ただひたすらに、どこかを目指して歩いて行った。]
(8) wallander 2021/09/25(Sat) 8:41:19

【人】 学生 ガラーシャ

[そんな旅を経て、自分は今も、ここ王都グラジアにある母の実家…祖父母の家に居た。
今この家に住んでいるのは、自分と祖父だけだ。
祖母は少し前にそれなりに生きて亡くなったし、母はまた大恋愛をして家を出て行ってしまった。

とはいえ、母にはちゃんと、行ってもいい?と聞かれている。
自分は頷いて肯定した。

もう自分も最高学府に入った。
今更母親が身近に必要な年齢でもない。
それに、あの壮大な旅を経て、自分を祖父母の元に連れてきてくれた母には感謝をしていた。
あんな旅をする母が好きだった。]
(9) wallander 2021/09/25(Sat) 8:41:43

【人】 学生 ガラーシャ

― 図書館 ―


[グラジアにはいくつかの図書館がある。
そしてここ、王立図書館はその中でも最大級の蔵書数と、自習室を兼ね備えた場所だった。
本棚の背は高く、そんなに低い身長でもない自分でも、一番上の段の本を取るには点々と置かれている小さな脚立を使わなければならない。

そして、自分は今、学校で必要な資料を探しにやってきていた。
精霊の実態について…

昔、居たかもしれないとされている、現在には居ないもの。
学校での研究テーマにするにはそれなりにやりやすいものであり、他にも研究をしている生徒はいたが、自分のようにそれが今も実在している、と考えているものはほぼ皆無だった。

でも…]
(10) wallander 2021/09/25(Sat) 8:43:43

【人】 学生 ガラーシャ

 



[と、その時、同じ書架の列で見慣れない姿が目に入った。>>7
どうやら学生ではないようだ。
けれども研究者然とした様子でもない。
こんな人気のない、どこか薄暗い書架の列に、珍しい。

そして彼…彼女?が取った本が、自分がついこの間まで借りていた本だったので、あっ、となった。
精霊の現れる環境を気象状況から読み解く。
と、ひたすら延々と天候や気温や湿度の話がされている本だ。

自分には参考になったが、特段面白味もない内容なだけに、余計に気になり、思わず声を掛けた。]


あの…
その本、一部、欠落して…ます。
第二版が上の段にあるんですが、取りましょう…か?


[…見知らぬ人だからこんなぼそぼそとした喋りというわけではない。
いつでもこんな調子なのだ。
それ故友人も少なかった。
けれども、別に不満はなかった。
だからこそ、ずっとこんな調子なのだった。]**
(11) wallander 2021/09/25(Sat) 8:47:19

【独】 学生 ガラーシャ

/*
自分がもし絵を描ける人ならば絵を描きたいぐらいの市場…
すごい想像を超えてきていて嬉しい
この市場行けるのか〜 やった〜
そして早速アレクシアの行く末も気になるという。
(-1) wallander 2021/09/25(Sat) 8:49:54
学生 ガラーシャは、メモを貼った。
(a3) wallander 2021/09/25(Sat) 8:51:53

【人】 学生 ガラーシャ

― 図書館 ―

[つい、咄嗟に声を掛けてしまったが、そもそもこの本に興味がある人なのだろうか。
たまたま手に取っただけで、つまんなそうと思って返そうとしていたタイミングだったとしたら、かなりのお節介極まる人間になってしまった。

ぼそぼそと声を掛けてしまった後にそんなことに思い当たり、少しうつむきながらその人を見た。

そして、返ってきた答えと微笑み>>13にほっと息を吐くと同時に、この人男の人だったんだ…と改めて顔を眺めてしまい、すぐに失礼だと目を反らした。

そのほとんどが布で覆われていたものの、この薄暗い書架の中で、彼の髪は、不思議と微妙に彩度を変えて、ほの明るく光るように見えた。]
(15) wallander 2021/09/25(Sat) 19:05:39

【人】 学生 ガラーシャ

 
…どうぞ


[すぐ近くにあった踏み台を利用して、同じ本の二版を書架の一番上の棚から引き出すと、下で待つ彼に手渡した。
笑顔で感謝の言葉を述べる彼>>14には、不思議な余裕がある。
どこか年齢不詳なところがあるが、少なくとも、年下ということはないだろう。]


いえ、大したことじゃ、ない…です。


[感謝の言葉に返しつつ、そのまま自分の名を名乗る彼>>14に、少しだけ目を丸くした。
不思議な距離感の青年だ。
自分とはまるで違う。
でも、嫌じゃなかった。]
(16) wallander 2021/09/25(Sat) 19:07:52

【人】 学生 ガラーシャ

 
僕は、ガラーシャ、といいます。
ええと、特に呼び名とかは、ない、ですけど…
すいません。

あの…アンディさんは、この辺りの本、とか、興味ある方、なんですか?
僕は、学校で、こういう、精霊とか、研究テーマにしているんですが…
もしかしたら、また、ここで、お会いするかもしれませんね。


[そして、彼につられる様に、小さく微笑んだ。

さて、この後、何度か図書館で会う事はあっただろうか。
もしかしたら、都の他の場所でも会う事があったかもしれない。

すっと懐に入ってきたこの青年に、自分も何となく打ち解けていったのは自然の流れだった。]*
(17) wallander 2021/09/25(Sat) 19:09:59
学生 ガラーシャは、メモを貼った。
(a6) wallander 2021/09/25(Sat) 19:15:13

【人】 学生 ガラーシャ

― 図書館 ―


あ、いや。
ありがとう…ございます。


[踏み台から降りた辺りで名前を褒められ>>19、悪い気はしないが気恥ずかしさが勝つ。
ただの社交辞令だとわかっていても、気の利かないお礼だけ口をついた。

しかし、続く話>>20にはふっと顔を上げ、彼の顔をまじまじと見てしまった。
そして、黙ってうん、と頷きつつも、続く言葉は飲み込んだ。

自分は、事実、精霊を見たことがある。
あの、母との長い旅の途中で。

しかし、それにしても、世界の様々なことを知ることが楽しくて、この奥まった精霊の地味な研究の書架までたどり着いたのか。
特段強く精霊に興味があるというわけではなさそうなのに、ここまでたどり着いているということは、彼は今までほかにもどれだけの本を読んでいるのだろうか。]
(21) wallander 2021/09/25(Sat) 21:45:31

【人】 学生 ガラーシャ

 
知ることが、楽しいのは…わかります。
アンディさんは、きっと、僕よりずっと色んな事を、知っているんでしょうね。


良ければ、また、お会いできた時には…
色々、聞かせてもらうことができれば、と、思い、ます。


[彼の笑顔に甘えて図々しいことを言っている気がして、また、目線を伏せた。
また、お会いできた時には、という、社交辞令も少し混ざっている。
でも、言ったことは、本心だった。

この時は、あとは少し会釈をして、別れただけだっただろう。
しかし、彼とは実際に、図書館で、また、街中で、”また、お会いできた”のだった。]*
(22) wallander 2021/09/25(Sat) 21:46:51

【人】 学生 ガラーシャ

― 夜の街中 ―


あ、こんばん、は。


[彼と何度か会って暫くの後。
夏もそろそろ終わりの日の早い夜。
今日は仕事の手伝いもなく、祖父の家から路地を伝って表通りに出ると、いつも行っている店に向かう。

辺りが大分薄暗くなってきた中、道路に沿うように設置された風よけ付の灯りに火が灯されていた。
昼間はまだまだ日差しが強いが、日が落ちれば穏やかな風も吹いて過ごしやすい。

通り沿いに並ぶ店が外に並べた椅子やテーブルで軽い食事をとる人々を両脇に眺めながら、少し道の灯りが届きにくい、通りの端にある店にたどり着く。
店内に入ると、並べられた惣菜から2つほどを選んで小さな皿に盛ってもらう。
合わせてビールを買うと、自分も人々を見習って、今日は店の外に出て、小さなテーブルに総菜を置くと、椅子に座って飲み始めた。

と、そこに道を行くアンドレアスの姿が目に入ったのだ。]
(23) wallander 2021/09/25(Sat) 22:10:48

【人】 学生 ガラーシャ

 
ご飯です…か?
ここの店、安くて美味しいですよ。


[彼に挨拶をした後、もぐもぐしながら言葉を続けると、今惣菜を買った店をフォークで指した。]


今日は、とても、過ごしやすい夜です、ね。


[既にビールは半分以上減り、少しいい気持になっている。
風に少しだけ揺れる灯りを見ながら、彼に聞かせるでもなくぼんやり呟いた。]


ここは、随分、夜が短い…な。


[自分の子どもの時と比べても、道沿いの灯も大幅に数が増え、整備され、明るくなっている。
辺りの騒めきは、まだ全く収まる様子はなかった。]**
(24) wallander 2021/09/25(Sat) 22:13:42
学生 ガラーシャは、メモを貼った。
(a9) wallander 2021/09/25(Sat) 22:15:02

【独】 学生 ガラーシャ

/*
いや夜なのか夜じゃないんだかはっきりしなー
っていうRPになってしまった

気温は最近の夜の気温なイメージ
そして市場に感化されたちょっと欧な街を出してみたつもり…!
(-5) wallander 2021/09/25(Sat) 22:18:08

【人】 学生 ガラーシャ

― 喫茶店 ―

[彼に書架の本を取ってあげてから数週間後。
ある程度期待してはいたものの、また図書館で会うことが出来、そして彼の方もしっかり自分の事を憶えていてくれていたのは嬉しかった。>>26

しかし、である。
喫茶店に誘われ、肯定の頷きを返したものの、何を話したらいいのかわからない。
結局喫茶店に入り、彼が話を始めるころ>>27まで、注文以外にはほぼ全く喋ることはなかっただろう。

そんな自分でも不愛想とわかる態度を取っているのに、彼はこの間、自分が頼んだことまで憶えていてくれた。
新しい話を聞くたびに、ずっと俯きがちで彼に合わせる事のできなかった目線がどんどん上がっていくのが自分でもわかる。]


ええ、初版は完全に落丁で、す。
〇〇地方の春がごっそり抜けて…たので。
問い合わせたら、他にも問い合わせがあったみたいで、急ぎ二版を作成する、と言われて、やっぱり、ってなって…
他にも読んでる人、いるんだって、それも少し嬉しかっ…た。
 
(30) wallander 2021/09/26(Sun) 0:54:43

【人】 学生 ガラーシャ

[いつもより饒舌に彼の言葉に返す。
そして、続く旅の話を聞いていく。
きっと、通った道筋は全然違うものなのだろう。
だけども、何故か、懐かしかった。]


いい、ですね。
あまり遠くに行くこともないですが、旅は、好き…です。


[特にここに来て祖父の手伝いに入ることが増えてからは、旅と言っても祖父の商売関係で近隣の中都市に出向くくらいのものだった。
それはそれでいい気晴らしにはなったが、やはり彼の旅路とはスケールが違う。]


ん…
精霊の正体、今は昆虫説が、かなり幅を利かせていますから…
もしかしたら、本に書かれた「精霊」に、実際にアンディさん、会っていたかもしれないです…よ。


[微笑みながら彼を見やった。
本当に、好奇心旺盛な人なのだろう。
それか、とてもロマンチックな人か。

そこで、ふっとされた質問に、一旦動きがとまった。]
(31) wallander 2021/09/26(Sun) 0:56:05

【人】 学生 ガラーシャ


やっぱり、わかります、か?
ここの人は、肌、もっと白い…ですもんね。


[少し笑うと、また軽く俯いてしまう。
彼には、別に責められているわけではないこともわかっている。
ただ、どうしても癖になってしまっているようで、少し視線を外したまま話した。]


僕は、ここから、荒れ地と、砂漠と、海を越えたところで生まれました。
そこが、僕の父親の故郷なん、です。

そこから、母と一緒に、ここまで来ました。
それがもう、10年近く前のこと、でしょうか…
 
(32) wallander 2021/09/26(Sun) 0:57:45

【人】 学生 ガラーシャ

[少しだけ、母との旅のことを思い出す。
しかし、だ。
聞かれたからには聞いてもいいのではないだろうか。

視線を上げた。
今日も変わらず、今度は少しだけ店内に差し込む日に輝く、彼の布に覆いきれていない部分の髪を見ながら言った。]


アンディさんも、どこか別の出、ですか?
初めて見た時から、髪が、ふわふわ、綺麗に輝いて、小さな灯りのよう…
です。


[ぼんやりと彼の髪を眺めながら喋ってしまい、最後に慌てて丁寧語で付け足した。]**
(33) wallander 2021/09/26(Sun) 0:58:47

【人】 学生 ガラーシャ

― 夜の街中 ―


座り、ますか?


[声を掛けると彼も特に急いで別の場所に向かうこともないようで、挨拶を返してくれた>>28
そんな彼に、向かいの空いた椅子を勧める。
もし、どこかで食べ物を仕入れてくる、ということであれば、しばらく一人でぼんやりビールを飲んでいただろう。

そうやって飲み進めているものだから、やはりいつもより言葉は増えた。]
(34) wallander 2021/09/26(Sun) 1:12:09

【人】 学生 ガラーシャ

 
前に、母と一緒にこの街へ来たって話、したの、憶えてます…か?
その時は、小さな街ばかり、通り過ぎてきたから、か、夜はどこでも、もっとずっと長かった、んです。
みんな、夕暮れ以降は小さなランプ一つで、生活してて、日が落ちたら、もう、ほとんど、一日は終わ…り。

不思議です。
こんな風に、どんどん夜が、短くなっていくのが。
こうやって貴方と飲めるから、嫌じゃないです…けどね。


[笑って向かいの彼に向け、グラスを軽く上げて、乾杯、のポーズを取った。
そして、もう一口ビールを口に流し込むと、ぽつりと聞いた。]


アンディさんは、僕が、本物の精霊を見たことある…って言ったら、信じます、か?


[酔っ払いの戯言と思われたら、それはそれで構わない。
そんなつもりで口に出し、またビールを飲んだ。]**
(35) wallander 2021/09/26(Sun) 1:12:59

【人】 学生 ガラーシャ

― 喫茶店 ―

[自分の事を話すと、彼は、少ししみじみと旅の無事を喜んでくれた。>>38


ありがとう、ございます。
今考えると、母子の旅にしては、確かに、とても順調だった…と思います。
今も、旅は、好きですし。


[数か月もかかった旅。
今思い出せば、道中では色々嫌な目にあったり、排他的な場所できつく当たられたことも有った気がする。
けれども、いつも母親が側に居て、護ってくれた。
あの旅をもう一度再現したいか、といわれれば、正直首を振ってしまうが、かの旅は、確かに今も心の中で価値あるものだった。

そして、こちらからの問いに、彼はどこか慣れた感じで応える。>>39
(42) wallander 2021/09/26(Sun) 20:23:42

【人】 学生 ガラーシャ

 
旅の方、なんです…ね。


[なるほど、色んな所で同じような質問を受けてきたのだろう。
ふわりとかわしながらも、昔の自分のように、心の中では何か思う所があるのかもしれない。
が、彼の笑みはそうしたことを、少なくとも表には感じさせなかった。
素直に、彼の故郷では珍しくない、という言葉に小さく息を吐く。]


そちらでは、みんな、こんなに綺麗な…


[と言いながら、彼の頬に垂れた髪を、そして流れで顔を見る。
そうだ、彼はとても、美しい。
まるで女性と見間違えるほどに。

…「ジェム」という存在があることを、知らないわけではない。
だけれども、彼らが身近にいないせいか、あるいは身近にいても、器用に隠しているせいか。
目の前の彼がそれである、という発想は、ぱっとは出てこなかった。]


…なんだか、少し、ずるっこい…気も、します。


[何故か気恥ずかしくなり、顔を伏せた。]
(43) wallander 2021/09/26(Sun) 20:27:21

【人】 学生 ガラーシャ

[しかし、気を取り直すように注文したコーヒーに一回口につければ、また、少し顔を上げて問を投げかける。]


そうしたら、アンディさんは…
また、すぐ、ここを発つんです…か?
出立は、いつ頃の予定なんで…しょう。*

 
(44) wallander 2021/09/26(Sun) 20:28:11

【人】 学生 ガラーシャ

― 夜の街中 ―

[前の席を案内すると、彼は自分が総菜を買った店に向かい、色々両手に持って帰ってきた。>>40
こちらもほどほどに酔っ払いだ。
掲げたグラスは彼のグラスと合わさりカチンと音を立て、そのまま口元に運ばれる。

一人で飲むのも、好きだ。
でも、彼と飲むのも、好きだ。
それぞれビールも食事も全く別の味になる。]


へへ、そう言ってくれるかな、って…
思ってまし、た。
そういう話、わりと、好きですもん…ね。


[精霊の話をふって、あっさりと信じる、と返す彼>>41にへらっと笑う。
もう、彼と初めて会ってから大分経っている。
我ながら、大分打ち解けてきたなあと思う。

気持ちの良い夜風、美味しいビール、気を許せる…友人。
ふわふわと、いい気分だ。]
(45) wallander 2021/09/26(Sun) 21:05:57

【人】 学生 ガラーシャ

 
そしたら、今日の夕飯の、余興、だと思って、聞いて下さい。
僕が、精霊に出会った…話です。


[いい気分の中、やはりいつもより饒舌に話し出した。]
(46) wallander 2021/09/26(Sun) 21:09:21

【人】 学生 ガラーシャ

 
昔、母と、長い旅を…しました。
とても長い旅だったから、全部、馬車を使ったら、とんでもない額になり…ます。
だから、街の間隔が、歩ける距離のときは、二人で、荷車を引いて、ずっと、歩きました。

大体は、朝早く出て、日暮れまでに、次の街に着けたんです…けど。
ある、砂漠交じりの荒野を歩いた時、途中で大幅にルートを、間違えてしまって。
時間的に、元の街にも戻るに戻れず、ただひたすら、先を、目指して、それで、日が暮れてしまいました。

簡単な、野宿の準備はあったんです…が。
冷えるのと…辺りは野盗が出る噂もあった、ので、なんとか街に着きたくて、無言で砂埃の立つ中、母と一緒に、馬車の轍の跡を、早足で歩き続けまし…た。

それでもあっという間に辺りは真っ暗になって…
どこかから、よくわからない獣の遠吠えが、聞こえまし…た。
 
(47) wallander 2021/09/26(Sun) 21:12:27

【人】 学生 ガラーシャ

 
新月、だったんです。
星は良く見えました。
流れ星もいくつも。
でも、暗くて、怖かった。

母親の服の裾を掴んだその時、ふわっと目の前を、輝く粒が舞っていき…ました。
変わった、砂漠の砂だと思いました。
なんの気なしに、その粒が舞ってきた方を見ました。

そうしたら、自分たちのいた場所から、少し離れた小さな砂丘の上に…小さな、淡く黄色く輝く何かたちが、舞っていたんです。

まるで、砂山の上で、小さな炎の精霊たちが、輪になって、踊っているよう、だった。

彼らから、目を離せず、思わず立ち止まったら、母親が、自分の耳元に顔を寄せ、小声で囁き…ました。


『わたしたち、精霊に祝福されている。
この旅は必ず成功するわ。
さあ、静かに離れましょう。
彼らの祝福を妨げないように。
きっと、もうすぐに、街の明かりが見えるわ…』
 
 
(48) wallander 2021/09/26(Sun) 21:17:20

【人】 学生 ガラーシャ

 
後ろ髪をひかれながら、何度も振り返りながら、僕は、その場を離れまし…た。
そして、本当に数十分も歩かないうちに、街の明かりが見えたんです…
黄色くあたたかい光。
綺麗だった。


[砂漠混じりの荒野の夜。
暗い満天の星空の下で見た、あの街灯りも、精霊の輝きも、忘れられそうにない。
そしてそのまま自分は、最高学府に入ったのを機に、精霊の研究を始めたのだった。]
(49) wallander 2021/09/26(Sun) 21:19:22

【人】 学生 ガラーシャ

 
どう、思います?
アンディさんは、ほんとうに、精霊…だと、思います?


[一息ついて、目の前の彼に問いかける。
そして、言ったあと苦笑した。]


僕も、ほんとのほんとは、どうだかわかり…ません。
別に、それに近づいて、光のかたまりを捕まえた…わけでもないし、母親も、後から聞いても、そんなこともあったかもねえ、みたいな、感じ、だし。

でも、「精霊」の存在って、ああやって、あんなときに、出てくるんだなって。
それは、正体がなんであれ、素晴らしいものだなっていうのは…実感したん…です。


でも、でも…。
それが、ほんとのほんとに、昔の本や物語に書かれたような精霊、だったとしたら…
もっともっと、素晴らしいものだって…そうも、思うん、です…


[そこで、一旦話を区切ると、残り少ないビールを一気に飲み干して、笑った。]
(50) wallander 2021/09/26(Sun) 21:21:21

【人】 学生 ガラーシャ

 
精霊の、話は、こんな感じ…です。
ご飯中の、暇つぶしくらいには、なりました、か?

総菜も、美味しいでしょ…う。
日替わりで、色々変わるんで、また、よければ試してみてくださ…い。


[そろそろ夕飯にしてはいい時間だろうか。
今日は退席しようか、それとももう一杯やろうか。
少し、目の前の彼の様子を窺っていた。]**
(51) wallander 2021/09/26(Sun) 21:22:10